1. 働き手の為の「働き方改革」について 2.「女性登用と管理職の活性化」について 3.多 様な人材活用を行う為の「研修制度」について 4. 柔軟な採用条件と思考で「地元採用」を

井上 一男 井上一男

岸田首相は、10月12日、5年間で1兆円を投じる人への投資を進める方針を示されました。欧米などに比べて遅れているデジタル化や、人工知能(AI)の普及にてこ入れし、企業の生産性を高め、働き手も既存の技能が通用しなくなっても学び直しで得た技術で新たな職を得やすくし、成長産業や魅力のある職場への労働移動を促すことを目的とするもので、転職者や副業する人を受け入れる企業への支援と働き手のリスキリング(学び直し)の拡充などが柱となっております。

人への投資とともに、自治体の働き方改革も基本的には企業と同じであると思います。

多くの現業を持つ自治体もまた同様で、学校の長時間労働は既に大きな問題になっており、保育関連など社会福祉分野も業務が増大しています。既に残業削減の取組を始めている自治体もありますが、改革の進捗がいま一歩というのが大半ではないでしょうか。

市民サービスを維持しつつ長時間労働を是正するには、業務プロセスの改革とICTの活用が有効であり、業務の在り方や進め方を見直し、民間の手法を取り入れていくことが必要であります。

しかし、自治体の業務の多くは所管省庁や県などによって手順が決められており、働き方改革で市民サービスの低下を招くことは許されないことから、行政の改革には企業にはない厳しさもあります。

難しさもあります。

定型業務の多い自治体業務は、企業以上に定型作業を自動化する仕組みRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の導入等の効果が大きいとは思いますが、紙ベースの作業が大半を占める業務そのものを見直さなければ電子データと紙ベースの作業が混在し、かえって現場の負担を増やすことになりかねず、住民の新たな行政ニーズに応えるためにも自治体の業務改革と働き方改革は同時に行うことが求められています。

自治体の業務改革については、中央政府が音頭を取って行政手続全体の簡素化を進め、標準化と電子化を加速させるとともに、業務の自治体間連携の広域化や官民連携、民間委託などを進める必要があります。

10月から、改正育児・介護休業法が施行され、産後パパ育休(従来の育児休業とは別に出生後8週間以内に最大4週間休める仕組みであり、2回に分割も可能)が始まりました。

育休取得を促す側の中間管理職の方々は、どのような思いを抱いているのでしょうか。

アンケートによりますと、育休を推奨したいが業務への支障や人手不足に不安を感じるといった葛藤が浮き彫りになっており、仕事と家庭を両立できる職場づくりに男性育休推進のメリットを感じつつも、部下が育休を取得するのに受け入れやすい期間は1週間以上から1か月未満、不安に感じる点として、業務のやりくり、代替の人員確保、ほかの職員の理解、安心できる施策として迅速な人員の補充などの意見があります。

休んでも組織が回る仕組みづくりと、育休取得後のフォローも喫緊の課題となっています。

本市も財政の硬直化が進む中、産後パパ育休をはじめ新たな政策課題に対応すべく一人一人の働く意欲を引き出し、新しいまちづくりにつなげるために欠かせないのが働き手への投資と多様な人材の活用にあると思います。

公務員の本音に、年功序列、チャレンジ精神に欠ける、縦割り、コスト意識が乏しい、前例踏襲、時流に乗るのが遅い、異動は転職、失敗を過度に恐れるというネガティブ要因が聞かれます。

これらを払拭するためにも、職員や管理職の意識改革のみならずデジタルトランスフォーメーション(DX)を進め、研修制度を拡充し、若い職員たちの熱気とやる気を引き出し、成果を公平に評価する人事制度の整備も同時に求められております。

そこで、働き手への投資と多様な人材の活用を進める観点から、働き方改革、女性登用と管理職の活性化、研修制度、地元採用の4つの視点から考えてみました。

まず1点目、働き手のための働き方改革について。

本市の働き方改革の目的は、誰もが健康で快適に暮らせるまちづくりの基盤づくりにあります。

課題は、職員の仕事への熱意や行動する意欲を引き出す工夫にあり、働きがいを感じている、市役所と時間をともにすることに価値があると職員がいかにして思うか、見いだせるかであります。

組織の風通しのよさや、個の持つ力を引き出す上司の力量も当然問われます。職場の針路をどう定め、組織をどんな構造にするかといった働き方改革で労働環境は大きく変わります。

具体的には、長時間労働の是正、非正規の処遇改善、柔軟な働き方、女性・若者の活躍、高齢者の就業促進、子育て・介護と仕事の両立、外国人材の受入れ、賃金引上げ、転職・再就職支援などです。

北名古屋市行財政改革実行プラン案の優先改革項目に、働き方改革の推進、市役所のDX推進があります。

よりよい市民サービスを実現するために、職員のモチベーションを高め職員の仕事と家庭の両立を可能とする職場環境整備として、人事評価における課長級の業績評価の評価項目に超過勤務及び年次有給休暇の進捗管理を加え、市民の利便性向上及び業務の効率化を目標にDX推進を加速させる内容となっています。

残業時間の減少が進むほど効率的な働き方が求められ、育児・介護などの事情を踏まえた多様な働き方の実現が必要となり、ワーク・ライフ・バランスの実現を目指す優先改革に大いに期待するものであります。

そこで、総務部次長に3点お伺いします。

1点目、本市が導入している働き方改革の指標の浸透割合はそれぞれ何%でしょうか。

1.労働時間の見える化(管理職や職員への共有)、2.定時退社日及び消灯日の設定、3.社内申請の電子化、4.パソコンなどによるペーパーレス化の推進、5.定型作業の自動化の導入、6.在宅勤務、7.テレワーク、決裁の電子化でない状況下でのテレワークです。

2番目、例えば、職場である職員が育児休暇を取ると、他の職員が仕事を兼務もしくは代行することがあります。

こうした支える側の職員に対して賞与を上乗せするとか、昇進昇給の査定対象とする、いわゆる加点主義で評価する人事考課の見える化が必要であると思います。

仕事と家庭が両立できる多様な働き方を支える側の職員を支援する制度を整備する必要があると思いますが、お考えをお聞かせください。

3つ目、働き方改革を持続させるために人材育成は欠かせません。職員には職務を遂行する技能、対人関係を良好に保つ人間力、問題解決能力などを身につけることが求められます。

失敗を恐れず外交のできる人材育成には、役所内外で挑戦する機会を増やすための人事交流を例えば防災協定先や近隣他市町、そして社会福祉協議会等で導入するお考えはありませんか。

2.女性登用と管理職の活性化について。

防災担当部署に女性中心のチームを創設し、女性課長を登用することを提案したいと思います。

東日本大震災をはじめ数々の災害で、災害直後の救出活動や避難所運営は男性が主体となることが多く、避難所運営の主体に女性がおらず細かなニーズに配慮できていないのが実情だと思います。

数日間程度の避難所生活ならばいざ知らず、大災害で長期間の避難所生活において、備蓄品において乳児用紙おむつや哺乳瓶などの乳幼児用品や女性用の下着、生理用品は必要不可欠ですが、本市には備えてあるのでしょうか。

災害時を想定した防災訓練などで、防災環境部内の女性職員専属のチームがてきぱきと救急活動する姿を見た市民は、安心するとともに日頃からの防災意識が高まり家庭内備蓄品の備えも充実するのではないでしょうか。

また、管理職の活性化については、本市の人事行政に関する公表によると役職制度の管理職は課長級以上、等級では6級から8級ですけれども68名(令和3年4月1日現在)、うち女性管理職は25名であり比率は36.7%と女性管理職の登用は良好と言えます。

管理職クラスの人材に求められているのは、縦割り組織の是正にもつながるリーダーシップであります。

リーダーシップには、提示型、支援型、参加型、達成指向型と4つの型があり、それぞれ状況に応じて最適なリーダーシップに変わることが必要です。現在は、俺についてこいというリーダーシップには限界があります。多様性のある組織をつくり、個々の力をどう引き出すかが求められています。

世の中で何が起きているか、しっかり見て、進むべき道を1本に決めるのではなく複数の選択肢を用意し、自分ならどうするか、常に考え行動することが必要ではないでしょうか。

管理職の各役職には、それぞれ職務内容と期待する役割があると思いますが、管理職の候補選びのプロセスを見直す必要があると思います。

仕事の業績、各部戦略に対する理解力、部下に説明する力、行動計画を策定する力、推進力などの要件、基準を明文化したいわゆるジョブ制を導入し、先入観に基づいた評価ではなく公平な評価を徹底する必要があると考えます。

そこで、総務部長に3点お伺いします。

1点目、防災環境部に地域防災推進課を創設し、女性課長を登用するお考えはありませんか。

2問目、女性を含む管理職候補選びに要件、基準を明文化するジョブ制を導入するお考えはありませんか。

3問目、民間企業の取締役に常務、専務取締役制度がありますが、現在在職の7人の部長の中でリーダー格を総括部長とする総括部長制の導入を検討するお考えはありませんか。

3.多様な人材活用を行うための研修制度について。

職員は地域社会を築く上で最上位の存在です。多様な人材活用の土台づくりは人材育成であり、主なスキルとして職務を遂行する事務処理能力、専門分野の知識、対人関係を良好に保つコミュニケーション能力、上司への企画提案する企画力と実践力などを身につけることが求められます。

人材育成の方法としての3つの研修制度があります。職場内で職務に取り組みながら上司や先輩から指導を受け学習する職場内訓練(OJT)、職場外の場所で集合研修や専門別研修をする職場外研修(Off-JT)、職員自ら自主的に学習する自己啓発。

とかく研修は実施しただけで満足しがちですが、実際の業務につながらなければ研修制度の意義が失われます。OJTでは、指導する上司、先輩職員の研修も必要となり、Off-JTでは、研修会等における気づきで問題点が洗い出され新たな知識が習得でき、リスキリング(学び直し)の通信教育やキャリアアップとしての自己啓発で創意工夫を身につける。

このように3つの研修制度が三位一体となり、複合的に実施することが欠かせません。

そこで、総務部次長に2点お伺いします。

1点目、本市の研修制度には、市町村振興協会研修センター、西春日井地区市町職員研修協議会、市実施研修、地域問題研究所などによる研修がありますが、正職員1人当たりに費やす人材育成の研修費用と時間をお聞かせください。

2問目、職員のモチベーションを高め、仕事と家庭の両立を可能とする職場環境を整備するための働き方改革、DX推進を実施する上で検討している研修制度をお聞かせください。

4.柔軟な採用条件と思考で地元採用を。

世間の注目を集める凶悪な事件は起こってはいますが、8割以上の日本人の方は日本の治安が良いと考えています。

軽微な犯罪を放置すると治安が悪化します。それを阻止できるのは地元の民力です。住民同士の交流の中で防犯意識も高まり、本市が目指す「誰もが健康で快適に暮らせるまちづくり」は住民の手で築いていくものと考えます。

地元をよく知り、こよなく地元を愛し、地域に貢献したいと思う人材を、中途採用による即戦力の人材確保として積極的に採用してはどうかと提案したいと思います。

求める人材としては、テレワークなどの柔軟な働き方を模索している人、地域防災や災害時などいざというとき現場に行ける人、デジタル化や人工知能(AI)等に精通している人、資格を持ちながら就労していない人などで、働き手の掘り起こしが必要と考えます。

対象とする市民としては、就職氷河期世代とされる40代や働き盛りの世代、働く意欲は持っていても子供を預けることができず就労を諦めている女性など、採用人員としては、北名古屋市定員適正化計画において、令和3年度の水準を維持しつつ、職種間において適正な人員配分を行い定員の適正化に努めると基本方針が示されています。

令和3年度の職員数は535人、令和4年度の職員数は518人、その差17人の枠内で採用したらどうでしょうか。

そこで、総務部次長に2点お伺いします。

1点目、新卒採用とは違い即戦力としての中途採用ですから、柔軟な採用条件と採用する側の柔軟な思考で、地元採用に適用する人事制度を制定するお考えはありませんか。

2番目、小さな子供や高齢の親を持つ職員が災害時などでも働きやすいよう、子連れ出勤や高齢の親を持つ職員に係る制度設計を検討するお考えはありませんか。

公務員のネガティブ要因を取り除くには、変わる勇気が必要です。主役は若い世代であり、ワーク・ライフ・バランスを考えた働き方を選択する若い世代の可能性に期待し、行政全般の事務に広げることが重要と考えます。

若い世代はデジタルへの抵抗感が少ないこともあり、ITを活用するDX推進にも前向きに取り組み、大胆なチャレンジも可能となります。

誰もが仕事を通じて自分の成長と幸せを実感できる環境づくりをこの北名古屋市で実現できることを期待して私の質問を終わります。以上です。

 

 総務部次長兼人事秘書課長(大野茂)

働き手のための働き方改革について、お答えをいたします。

最初に、本市が導入している働き方改革の指標の浸透割合について、ご質問いただいた項目ごとの割合を何%と表現することは難しい状況でございます。

その上で、労働時間の見える化につきましては、出退勤、時間外勤務及び休暇の申請などシステム等で管理をしており、状況把握に努めております。

定時退庁日及び消灯日の設定につきましては、毎週水曜日に庁舎の省エネのため、毎月19日にはワーク・ライフ・バランスを推奨するための定時退庁日を設定しております。

しかしながら、これらに関しては形骸化していると思われ、効果的なアナウンスを検討しているところでございます。

社内申請の電子化、パソコン等によるペーパーレス化の推進につきましては、庁内専用のシステムにより出張、時間外勤務及び休暇の申請ができるようにしております。

定型作業の自動化の導入につきましては、日々の業務改善、またデジタル技術の活用について全庁的に検討すべき案件と考えております。

在宅勤務、テレワークにつきましては、令和3年4月より運用を開始しており、集中して事務処理を行うなど一定の効果が出ていると認識をしておりますが、窓口業務や市民からの問合せの多い課においてはまだまだ課題も多く、デジタル技術の活用も含め引き続き検討してまいります。

次に、加点主義で評価する人事考課の見える化についてですが、本市では加点主義よりも人事評価制度により職員一人一人の能力や仕事の成果を適正に評価し、評価結果を任用、給与等に反映することで職員のモチベーションの向上、能力開発につながるものと考えております。

次に、人事交流についてですが、ご質問のとおり、人材育成において市役所外で働く機会を増やすことは有効な手段の一つと考えております。

現在、愛知県に実務研修生として毎年職員を派遣しており、また愛知県後期高齢者医療連合会や市長会など、県内市町村から輪番制で派遣する制度もございます。

こうした派遣を軸に、市役所以外で経験を積み、県や他市町の職員との交流を深めていくことは有事の際にも有効であると考えております。

ご質問の防災協定先や近隣他市町などの人事交流につきましても、交流先の意向も踏まえた上で今後研究してまいりたいと思いますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。

 

井上 一男 井上一男

人事考課というのは、やっぱり上司が部下を評価するということで非常にお互いが納得するという制度であるんですけれども、人事考課の見える化によって評価結果が今後の能力向上につなげていくというのがやっぱりポイントだと思うんですけれども、今人事評価制度はたくさんあるということで、これは実際今本当に機能しているかどうか、この辺りを少しお聞かせください。

 

 総務部次長兼人事秘書課長(大野茂)

本市が導入しております人事評価制度、これは今年で8年目を迎えておりまして、職場にはおおむね根づいているものと思っております。

人事評価をする上で一番大事なことは、上司と部下の間で職務上コミュニケーションを取ること、それから面談をすることで、進捗管理であったり、それから部下に対しての能力の向上、そういったものをしていくことが大変この人事評価の中では重要な部分を占めております。

そんな中で、そういう取組を繰り返しながら職場内で信頼関係も築くものと思っておりますので、現在のところ、そういった人事評価の制度はうまく機能しているものと思っております。

ただ、中には、もしかしたら日頃の業務の多忙化によりこういった面談を簡素化してしまったりだとか、それから部下への進捗管理への助言であったりとか、こういったところがどうしても手が回らないというような点がもしかしたら課題として上げられることもあるかと思いますが、現状、おおむね人事評価制度はうまくいっているものと思いますので、よろしくお願いいたします。

 

 総務部長(早川正博)

女性登用と管理職の活性化について、お答えいたします。

最初に、防災環境部に地域防災推進課を創設することにつきましては、市役所の全体の業務のバランスを見て判断していきたいと考えております。また、女性課長の登用につきましては、もともと管理職については男女問わずその職員の能力、適性などで判断しており、また配置しております。

避難所運営の所管課長や防災担当課長が、今後結果的に女性になることはあるかもしれませんが、女性に限定することは考えておりません。

次に、女性を含む管理職候補選びに要件、基準を明文化するジョブ制を導入することにつきましては、現在、人事評価制度を導入しており、男性、女性問わず全ての職域において評価項目が決められており、管理職前の課長補佐については倫理、企画・立案、事務事業の実施、判断、説明・調整、業務遂行、部下の育成・活用などの項目がある能力評価と目標に対する業績評価がございます。

これが全てではありませんが、管理職への登用についての判断基準の一つとなっております。

今後、求められる管理職としての人材については、時代とともに変わってくることも想定されますので、その時代に合った評価項目を検討しながら対応していきたいと考えております。

次に、統括部長制の導入につきましては、市事務分掌規則による部長の職務は、市長の命を受け部全体で行政目的を実現するよう部員を指揮監督するとなっております。

各部長は同列であり、市長からの指示に基づき各部の責任者としてその職責を果たしながら、幹部職員として俯瞰的に組織を見詰め市全体としてどうあるべきか、最適化を図っております。

そのため、現時点では、部長の中でリーダー格という総括部長を置くことは考えておりません。

以上、答弁とさせていただきます。ご理解賜りますようお願い申し上げます。

 

 総務部次長兼人事秘書課長(大野茂)

多様な人材活用を行うための研修制度について、お答えをいたします。

最初に、人材育成のための研修費用と時間につきましては、職員1人当たりでの算出が難しいところではございますが、令和3年度におきましてはコロナ禍の影響により研修の在り方も変容し、集合研修の代わりにオンラインでの研修が増えております。

そのような中、人事担当が実施した研修の実績としましては、愛知県研修センターでは31名、28日間、西春日井地区市町職員研修協議会は57名で24日間、市独自の研修では29名、3日間、外部研修で1名、1日、地域問題研究所での研修は20名、10日間で、全体費用としておよそ30万円となっております。

なお、参考といたしまして、コロナ禍以前の令和元年度の研修に係る全体費用としては約180万円程度となっております。

次に、働き方改革、DX推進を実施する上で検討している研修制度につきましては、今年度も県研修センター主催で行う特別セミナー、DXセミナーに参加し、今後も市独自の研修を含め県研修センターや地域問題研究所において関連する研修があれば積極的に参加を促してまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。

 

井上 一男 井上一男

研修費用として去年度30万円で、参考としましてコロナ禍以前ということで令和元年度は180万、私の感覚としては非常に少ないなという感じはするんですけれども、180万円の内訳、分かれば教えていただきたいと思います。

 

 総務部次長兼人事秘書課長(大野茂)

令和元年度の研修費の内訳についてですが、まず金額の差の大きいところはコロナ禍以前で開催をしておりました県外研修、こういったものがなくなったところが大きな要素で上げられます。

特に、そこの中でも自治大学校へ派遣する職員、こうした派遣ができていないこと、それから県外研修の中でも専門的な分野でありますJIAMという研修先への派遣、それから外部講師を招くような研修についてもコロナ禍というところでなかなか対面型の研修ができなかったこともありますので、そういったところで金額の差が大きく変動しているところでございます。

 

井上 一男 井上一男

まちづくりという仕事は、やはり人が主役、職員さんですよね。それで、これから多様な人材を活用するという時代に入ってくると思うんですけれども、そのためにはやっぱり会計年度任用職員さんも入れると1,000人超の職員さんになってくると思うんですけれども、多様な人材を活用するための人材育成というのは、今の行財政改革として今厳しい財政状況は理解はできるんですけれども、やはり根底にあります人づくりにある程度の金額は使って人材を育成するという、この辺りは本当にこれから必要になってくるんですけれども、この辺りはどうでしょうか。お考えをお聞かせください。

 

 総務部次長兼人事秘書課長(大野茂)

今、議員がご指摘ありましたとおり、やはり専門性の高い研修、それから職員のほうでもそういったところで学ぶ機会を提供してほしいという声も聞いたりとかもします。

そうした中で、現状のこの研修費用、費用がどうかということも、適正かどうかということもありますけれども、やはりそういった人材育成には必要な投資といいますか、費用をかけてでも学んでいただくということは私も必要と考えておりますので、今までのような対面型の研修を含めまして、県外研修であったり、それからいろんな研修の方法を考えながら、経費の削減というところの視点も当然大事かと思いますけれども、やはり人材に係る費用については今後も適切な対応をしていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

 

 総務部次長兼人事秘書課長(大野茂)

柔軟な採用条件と思考で地元採用をについて、お答えをいたします。

最初に、地元採用に適用する人事制度を制定することについてですが、現在市内在住の職員は全体の約5割程度となっております。

少子化が続く中、職員の採用、特に新卒の採用者を一定数確保することは、就労人口が減少していることから本市の職員採用も年々厳しくなってきております。

こうした現状を踏まえ、今年度も一般事務職では年齢要件を引き上げ、30歳代で即戦力となるような人材確保に努めるなど幅広く募集をしております。

今後も、採用に当たってはより柔軟な思考で試験内容や募集方法を研究し、地元からも優秀な人材が採用できるよう努めてまいります。

次に、災害時などでも働きやすいよう子連れ出勤や高齢の親を持つ職員に係る制度設計につきましては、災害などの非常時において、公務員の役割は非常に重要であると認識しております。

こうした非常時において、優先すべきは災害対応や市民対応であり、現場での影響を考えますと子連れ出勤などについては大変難しいと感じておりますが、職員の働きやすい環境づくりという視点から、民間企業や他の自治体の取組などを参考に研究してまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。

 

井上 一男 井上一男

やはり地元採用というのは重要になってくると思うんですけれども、本市の地元採用は、割合か、分かればお聞かせください。

 

 総務部次長兼人事秘書課長(大野茂)

先ほども答弁させていただきました。約5割というところでお答えをさせていただきましたが、およそ250名から260名ぐらいが市内在住の職員というところで調べさせていただいております。

 

井上 一男 井上一男

やはり半分というのは、まだまだ余力というか、働く人についても世間体というか、あまり知られたくないということもあるかも分かりませんけれども、本市の将来というか、いろんなことを考えてくるとやはり地元の人を採用していく。

特に、いろんな方、多様な方が多分お見えになりますから、従来とは違った発想でということは必要だと思うんですけれども、例えば採用選考するときについて、インターンシップ制を導入するとか、あと多様な求職者に対しては異なる分野の専門の相談員の方が一緒に就職相談をされるとかいうことで、柔軟に対応するということは必要になってくると思います。

答弁のように30代の即戦力を、人材確保ということを努められたということではありますけれども、もう少し今後採用について、また人材を地元から採用するためのいわゆる多様な人材確保のための柔軟な思考というのをもう少し具体的に分かればお聞かせください。

 

 総務部次長兼人事秘書課長(大野茂)

柔軟な任用試験というもの、先ほど答弁の中でもお答えをさせていただきましたが、やはり年齢要件を引き上げ、民間から公務員へ転職をしたいというような、そういった人材をより多く募集してそれを実施していくこと、それから今年度、偶然ではありますけれども、いつも統一試験という試験日があるんですが、その試験日を変えたことによって採用する募集が増えたということもあります。

こうしたいろんなケースが考えられる中、取組としては、まず試験の内容を、少し面接を重視していく人物評価であったりだとか、教養試験に限らず試験を行うようなやり方、いろんな取組は、これは県内の市町でも実施されているケースがございますので、そういったものを取り組んでいきたいなあと思っております。

その上で、先ほど議員がご指摘がありました地元からの採用ということになりますけれども、やはり今後働き方も変わっていけば当然人材不足ということも考えられるかと思います。そうした中で、任用するための試験選考、そういったものは重要なポイントではありますけれども、多様な働き方の中で例えばテレワークを重視するような働き方ができたりだとか、それから現場に行く作業を得意とするような職員を採用するとか、そういったことも今後将来的には必要になってくる時期が来るかもしれませんので、そういった視点も頭の中に置きながら今後の採用を考えていきたいと思っておりますので、よろしくお願いをいたします。

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