1. 令和6年度施政方針について

 神田 薫

初めに、本年1月1日、能登半島地震が発生いたしました。

いまだ終息を見ない中でありますが、犠牲になられた多くの方々のご冥福を心からお祈り申し上げます。

また、お怪我、避難生活を余儀なくされておられる被災者の方々に心からお見舞いを申し上げます。

被災地で震災対応に当たっておられる本市の派遣職員の方々をはじめ、災害救助活動、支援活動、復旧・復興に当たられています多くの自治体関係職員、ボランティア並びに自衛隊等のご尽力をいただいていますこと、心よりお礼申し上げます。

令和6年度施政方針について、市長に質問をさせていただきます。

太田市政は、合併により誕生した市政を引き継がれ、本市ははや約20年を目前に迎えようとしています。

さらなる都市基盤づくりを、新たな市政で太田市長が本腰を入れ、新たな時代に向かって刻む年として3年目を迎えようとしています。

令和4年には北名古屋市行財政改革実行プランを策定され、令和5年度は地域の課題やまちづくりに対して対話集会を開催されています。

施政方針の引用ですが、私が行財政改革を進めていく中で大切にしていることがあります。それは市のトップである私自身が、市民の皆様のからのご意見をお聞きし、私自身が直接市民の皆様に説明することです。

昨年に2回目となる市民説明会を開催し、行財政改革の進捗状況について説明させていただきました。

また、対話集会を開催し、中学生から子育て世代、高齢者の方々まで幅広い世代に考えをお伝えし、多くの方からのご意見をいただきましたと行財政改革への意気込みを述べられています。

一方、本市の予算案について、2月17日の報道見出しには、「財政立て直し経費削減、15億円超基金崩す」、2年後には残高が底をつくとの試算もあり、財政再建は待ったなしの課題だ。

太田市長は、涙をのんで切るところは切ると述べ、痛みを伴う改革に踏み込むと報道されていました。

さて、令和6年度の予算編成を見ますと、306億9,300万円と市制施行以降、最大規模の予算編成がなされております。

予算編成は、義務的経費において主なものは、地方自治法の改正による会計年度任用職員の勤勉手当増加額等の人件費増加及び子ども医療費、障害者総合支援事業費、障害児施設措置費、生活保護事務費、児童手当費の増加額等の扶助費の増加、また公債費等の増加。

一方、地方消費税交付金の減少、多額の基金取崩し等で対応され、財源不足、基金残高の減少が見込まれる中で行財政改革を積極的に進める取組の中での予算編成です。

財政立て直しのため、財政中期試算を下敷きに、最少の経費で最大の効果、必要性の観点から事務事業の経費を精査し、行政コストを圧縮、費用対効果等判断され、最後の「結びに」の中に、市民説明会や対話集会において市の現状について包み隠さずお伝えする中で、市民の皆様からは有意義な提案をいただくこともありましたと、市民の声に耳を傾け、それを生かし行財政改革に注力され、政治生命がかかった真摯な姿勢には一定の評価をいたしたいと思います。

1.公共施設の統廃合については、合併当初からの課題であった公共施設個別施設計画や学校施設長寿命化計画は策定されたものの、その後は公共施設個別施設計画の改定や公立保育園の適正配置の検討にとどまっています。

以前より、市政クラブでは施策要望書を通じ地域コミュニティーの醸成、地域防災力の強化につながる機能を残して施設を統合する複合施設案や、小学校運動場の有効活用を提案しています。

本提案について、市長のお考えをお聞かせください。

2.金がなければ知恵を出せと言われていますが、「市民の皆様から有意義な提案をいただくこともありました」と従来の行財政改革プランにない視点や発想が必要だと思います。

生かされた提案があれば、話せる範囲でご紹介ください。

また、北名古屋市の強みを生かした県や隣接する名古屋市とのタイアップ事業等、市長のお考えをお聞かせください。

3.2018年プレジデントウーマンでは、北名古屋市が「働く女性に優しい街ランキング」という視点で、子育てしやすいまちとの評価が愛知県内1位のランキングをご記憶の方々も多いと思います。

今、行財政の改革に取り組まれるに当たって、財政を立て直す健全化に向けた中長期的なスケジュール、また市長は何を最優先にし、本市が抱える課題に取り組まれるのか、ここで大いに太田市長の目指す政治は具体的にこうだと語っていただきたい。

語ることで、涙をのんで切るところは切る理由が分かり、疑心暗鬼から道筋が見え、職員も一体となり職務に当たれると思います。

さらに、市民、商工会、自治会の皆さんたちにも、そうなのかと合点がいく太田市長の政策方針をお聞かせください。

4.かねがね市長は、市制20周年に向け、市民と共に北名古屋市自治基本条例を制定と言われています。

議会は、ご存じのように議会基本条例を持ち、基本的なルールや方針を定めています。

議会運営の基本原則を議会が自己決定したものです。運営を透明化し、住民参加を促進するための重要なツールです。

自治基本条例は、市民の政府のツールとして位置づけられ、自治体の最高規範に位置づけられます。

自治体の基本運営方針や市民サービスの提供方法などを定めています。

自治基本条例と議会基本条例の関係性は、自治体の運営における二元代表制の観点から、行政(市長や町長など)と立法(議会)が独立して機能し、お互いにチェック・バランスを行うシステムを確立できると思います。

市長主導で進めていただきたいと期待を持っています。市長のお考えをお聞かせください。

次に、地震等災害には高い関心を寄せるところです。

その意味は、施政方針の中に、派遣職員が肌身で感じた体験や見聞きした課題は庁内でしっかりと共有し今後の備えに役立て、本市の災害対策につきましても、より一層邁進してまいりますと述べられ、その経験等をどのように本市の今後の防災対策に生かしていくかについてお聞きいたします。

本市においては、南海トラフ地震等が30年以内に発生すると言われて久しいところです。地震国の我が国です。

30年以内に発生とは言葉遊びでなく、明日かもしれないし1年後かも、また10年後かも、30年以内に発生と考えます。

それだけに能登半島地震の状況を見て明日は我が身だと感じるのは私だけではないはずです。

また、準備期間に余裕があれば幸いです。能登半島地震の避難状況は、報道等によると、避難自体が多種多様な形での避難所生活が報道されています。

崩れた家屋での避難、車中避難、物置での避難、また隣近所の方々が身を寄せ合い避難し、持ち寄った食料等で一刻も早い復旧を心待ちにする避難所生活、また公民館、集会所、体育館等での避難等々、高齢化と被害状況の大きさ、発生時間等で多様な形の避難行動が見られます。

対策として、防災行政無線をデジタル式に更新し、防災アプリの導入等考えておられますが、能登半島地震を教訓に、行政と自治会が果たす役割は大きいと思います。

1.自治会長謝礼削減案が示され、また各種団体への各種補助の削減または廃止が示されていますが、自治会を含む各種団体には、自主的・自立的な運営支援へと移行との考えが見えます。

災害時等は、共助が最重要キーワードです。自治会、町内会、各種団体の人間関係は大切であり、各自治会との良好な関係により避難所をスムーズに運営する要となります。

本市の加入率は低下傾向にあり、平均70%。事実として、阪神・淡路大震災で救助された人の約80%は隣近所の人たちによって救助されており、地域住民組織である自治会、町内会を見直す契機になったと言われています。

自治会加入促進策等、本市の取組について、市長のお考えをお聞かせください。

また、併せて自主的・自立的な運営支援とはどのような政策なのでしょうか。市長のお考えをお聞かせください。

2.自治会は行政の基礎部分を担い、下請化していると言っても過言ではないと感じています。

自治会は現実に、自主防災会、民生委員、防犯委員、交通委員等選出を担っておられ、何といっても地域社会の安全・安心、また地域社会の維持形成に大きく寄与されています。

大きな役割を担う自治会長の謝礼を見直し削減するに当たり、地域の現状をどうお考えか。

課題が山積する中、活動を維持、継続していくのに窮状維持するのにぎりぎりと感じているわけですが、その問題解決と対策、また帰着するところは自治会の在り方について市民との議論に及んでいくのではないかと考えますが、市長のお考えをお聞かせください。

3.施政方針の中に、市が依頼している自治会の業務の負担軽減策についても市が主体となって取り組んでまいりますと述べられていますが、市長のお考えをお聞かせください。

4.能登半島地震の教訓から、いま一度の再点検がハード面またソフト面でも必要かと思われます。避難所対策として、新たな設備の導入による備えについてお聞かせください。

5.災害時には、自治会との避難所等についての情報共有・交換が必須事項ですが、高齢者施設、障害者施設等を利用した福祉避難所開設の考えはないですか。市長のお考えをお聞かせください。

6.本市から石川県内灘町に職員を派遣されています。

下水道管の被害状況報告を受け、本市に生かせる液状化対策整備計画等について、市長のお考えをお聞かせください。

7.能登半島地震を本市に比定してみると、災害現場での現場の力は、地元業者の方々、商工会、自治会のご協力と連携は必要不可欠と考えます。

災害時相互応援協定を締結している自治体は8自治体、災害時における協定を締結している企業は44事業者、愛知県東尾張地区における災害時相互応援協定を締結している自治体は10自治体となっています。

中でも災害現場での現場の力は、地元の業者の方々の力添えは即戦力で力強く感じます。

そこで、日頃からの官民の絆づくりが重要ですが、市長のお考えをお聞かせください。

次に、公共施設の適正化については、市民の税金によって運営されているジャンボプールの利用料について、さらなる財源の確保のため、市外利用者使用料を再改定いたしますと述べられていますが、財源の確保のため本市の大きな価値ある事業の昭和日常博物館に入場料を課してもよいのではないかと思います。

歴史民俗資料館入館者は、年間約1万五、六千人の利用があります。

その価値は、第1回日本博物館賞の受賞したこと、世界会議でザ・ベストインヘリテイジとして日本代表になっていること、また2021年文化審議会「博物館法制度の今後の在り方について(答申)」の中に、地域回想法事業が博物館に今後必要とされる機能として地域の福祉(健康・幸福・生活の質)の向上への貢献、社会的包摂・相互理解・多文化共生への寄与をその証左として折り込まれていること等、歴史民俗資料館は見応えのあるものです。(「北名古屋市の教育」より抜粋)。

また、令和5年の博物館法第3条第3項に規定される地域における教育、学術及び文化の振興については、学習指導要領に基づく学びの場面において、より具体的な資料を基に理解を深めることができる歴史民俗資料館・昭和日常博物館が果たす役割は大きいと考えています。

博学連携と呼ばれている事業からも、新しい時代に向けた社会教育施設の有効活用の努力として、昭和日常博物館のその価値に入場料を課すことについて、市長のお考えをお聞かせください。

次に、DX推進における総合保育システムの導入について、改めて市長のお考えをお聞かせください。

令和4年度の本市の保育の概要は、保育士は421人で会計年度職員239人、園児の在籍数は1,393人。

現場では、少子化と労働人口の減少、大きな2つの波が押し寄せ、保育士採用にも影響を及ぼす成り手不足が現状です。

保育園の利用児童数は2025年にピークを迎え、その後は緩やかに減少していくと言われています。

このたびは、保育の周辺業務、補助業務等保育士の業務負担軽減、また人材確保と定着を図り、働きやすい環境づくりと保護者の方々の多様なニーズ等に対応するため導入されたと考えています。保育士さんのゆとりある安全な保育運営と人材確保、質の高い保育に期待をしています。

本市の平均年齢約45歳、本市が子育て世代に注目され、ここで子育てをしたいまちとして他の政策と相まって近隣の口コミに上がり、転居、住民増加を期待しています。

行財政改革待ったなしのこの状況打開に期待を寄せ、行政と議会が市政発展のため緊張感を持って頑張るときだと思い、市長の前向きの答弁を期待し、質問を終わらせていただきます。

 

市長(太田考則)

令和6年度施政方針について、順次お答えをさせていただきます。

初めに、公共施設の統廃合についてお答えいたします。

公共施設の統廃合につきましては、ご質問にありましたように各施設の機能に着目し、幅広い世代が集える施設への転換が必要であり、施設の複合化や小学校のグラウンドの開放も有効であると考えております。

単なる総量縮減ではなく、時代に合わせた市民サービスの維持向上につながる統廃合の実現に向け、課題の整理や関係者との調整を進めてまいります。

次に、市民対話集会から有意義な提案でございますが、これまでに中学生から高齢者まで幅広い世代と対話集会を開催してまいりました。

一例として、市のホームページに関することや、消防団などの活動が分かりにくいといったご意見から、動画を活用するなど情報発信の手法を工夫しました。

また、中学生や保護者の方からは、学校の校庭や体育施設を開放してはどうかという提案や、エアコンを設置してほしいなどの要望もございました。

体育館のエアコンの設置は、私が進めていきたい政策の一つであることから、いち早くこの行財政改革を成し遂げ、財政を健全化し皆様のご要望にお応えしたいと決意を新たにしております。

また、北名古屋市の強みを生かした県や隣接する名古屋市とのタイアップ事業等については、現在、本年10月に開設する市民活動センターの付加価値を高め、共創のまちづくりの一助とするため、愛知県が設置を予定するステーションAIが実施する事業との連携の可能性を模索しているところでございます。

今後とも、他自治体や企業との連携強化に取り組んでまいります。

次に、私の施政方針についてお答えいたします。

私は市長に就任して以来、一貫して行財政改革に注力してまいりましたが、それはひとえに北名古屋市の未来を思い、選挙公約で掲げた5つの柱、すなわち「市民の命と生活を守る」「子育て・教育の充実」「安全・安心な環境づくり」「頼れる福祉」「まちの活性化」と、その基盤となる行財政改革によって市民の皆様が安心して住み続けられる北名古屋市をつくってまいりたいと考えているからでございます。

現状においては、義務的経費の増加により財政健全化のめどを立てることが困難であり、行財政改革はいましばらく続けていかざるを得ません。

しかしながら、こうした努力の先に必ずや明るい未来、子供たちの笑い声があふれ、誰もが安心して住み続けられる、活力ある北名古屋市が待っていることを確信しております。

今後とも、山積する課題を先送りすることなく不退転の決意で市政運営に取り組んでまいりますので、皆様方のご理解とご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

次に、北名古屋市自治基本条例の考えについてですが、自治基本条例とは、住民自治に基づく自治体運営の基本原則・理念を定めるものでございます。

この理念に基づいた地域自治の推進を図るため、市の条例制定や計画策定等は整合性を図ることになりますが、実効性を高めるためには市民が主体となり、市民目線で十分に時間をかけてつくり上げていく過程が重要であると認識しております。

市民の皆様に制定趣旨をご理解いただくとともに、多くのご意見を反映するために市民意見の聴取の場づくりや公募市民による条例素案の作成など、様々な市民参画の手法を取り入れる制定手法について検討を進めたいと考えております。

続いて、自治会加入促進等本市の取組と自治会等の自主的・自立的な運営支援について、お答えいたします。

地域に声をかけ合う人や、困ったときに相談できる人がいることは、地域の安全・安心につながります。

ご質問にあるとおり、大規模災害時には一番威力を発揮するのは地域のつながり、つまり共助です。

しかし、社会構造や価値観の変化により地域の人間関係が希薄となっていく現代において、自治会への加入率減少は本市だけではなく日本全体の自治体が抱えている課題となっているのが現状です。

本市における自治会への加入促進につきましては、転入者に対するチラシ配布を実施していますが、他市町村での先駆的な取組の情報収集を継続し、各自治会に情報共有するとともに、自治会活動の重要性について市民に周知していくことが重要であると考えております。

さらに、自主的・自立的な運営支援に向けて、活動基盤の強化につながる支援を今後共創のまちづくり拠点を中心に実施してまいりたいと考えております。

次に、地域の現状についてですが、自治会は地域住民により自主的に運営されている組織であり、地域にお住まいの方々に一番身近な自治組織ですが、先ほどもお答えしたように、地域の人間関係の希薄化は本市だけではなく日本全体が抱えている課題です。

ご質問のとおり、地域社会の維持形成は自治会の在り方が大きな鍵となると考えております。現在も行っている自治会長同士の意見交換会などの機会を捉えて、それぞれの自治会が抱えている課題について意見交換したり、自治会全体としての改善要望などを相互に共有しながら、自治会に加入したいと思える解決策を共に考え協議してまいりたいと考えております。

次に、自治会の業務の負担軽減策についてですが、市が依頼している業務が多岐にわたることから、自治会役員の成り手不足の一因になっていると認識しております。

今後、行政からの依頼事項や委員の選任、協力行事や会議の見直し、自治会回覧の削減を進めるとともに、自治会行事の合同開催の促進など自治会業務の負担軽減に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。

次に、能登半島地震の教訓から避難所対策として新たな設備の導入による備えについてでございますが、避難生活の長期化により必要とされる備蓄品や資機材が刻々と変化していきます。

今後とも被災地の復旧復興状況の調査・研究に努め、導入に当たっては関係施設を管理する部署及び機関とも調整を図りつつ、国や県の補助金を最大限活用し整備してまいります。

次に、福祉避難所につきましては、現在、社会福祉法人西春日井福祉会と災害協定を締結しているところでございますが、実効性のある福祉避難所開設及び運営が図られるよう関係部署と協議を進めてまいります。

また、自治会との避難所等の情報共有でございますが、各校へ派遣された市職員が災害対策本部と避難所との情報連絡員となるほか、今後導入する予定の防災アプリを活用し、自治会と情報共有を図ることを考えております。

次に、能登半島地震被害に対し、下水道管の被害状況調査支援のため石川県内灘町へ2月7日から2月13日までの7日間、若手技術職員2名を派遣したところであり、貴重な現場体験の状況報告を受けており、内灘町をはじめとした地域では、液状化による被害に加え、地層の違いによる地盤のズレにより道路や下水道等インフラ施設にも大きな被害が生じているようです。

本市の下水道管の施工においては、平成17年に発生した新潟県中越地震を受けた地震対策として、国が示した管の埋め戻しに関し、材料や締固め等の指針等に基づき施工を進めているところでございます。

今後とも、今回の能登半島地震被害を踏まえ、国等からさらなる対策・指針等が示されれば速やかに対応してまいります。

次に、官民の絆づくりについてですが、民間事業所の災害協定については、災害時の育児や介護に必要な用品、またペット関連用品の確保など一人一人のニーズにお応えするため、生活物資供給や被災車両のレッカー移動など、現在52事業者の災害協定締結に至っております。

また、災害時相互応援協定自治体をはじめ、これら協定先の民間企業、機関、団体とも災害現場での情報共有を行い、一致団結した復興復旧のお力添えをいただくため、総合防災訓練や商工会による官民交歓会など平時より顔の見える関係づくりに努めてまいります。

また、自治会を中心とした地域の防災訓練の実施支援等、地域の防災力向上に向けた取組を進めています。速やかに地域の課題解決を図れるよう、産官民の連携・協働を目指し、防災・減災へ向けた取組を進めてまいりたいと考えております。

続いて、歴史民俗資料館の有料化について、お答えいたします。

歴史民俗資料館につきましては、広範な発信力と集客力を有していることから、本市の文化観光の要と位置づけております。

この観光資源としての価値と今後の発展に鑑み、一般来場者に対する有料化及び教育支援に関する減免措置等について具体的な検討を開始したところでございます。

入館料徴収により持続可能な運営を担保する財源を確保することで、充実した展示環境を整えて来館者の満足度と集客力を一層高め、ほかにはない魅力と価値を持った博物館の実現を目指してまいります。

続いて、総合保育システムについてお答えいたします。

政府は、異次元の少子化対策として、こども誰でも通園制度や保育基準の緩和、さらには児童手当の支給範囲拡大と様々な施策を打ち出して少子化の流れを止める仕組みを模索していますが、子育て支援の現場に目を向けると、保育士不足や特別な支援を要する児童の増加と以前にも増して深刻化しています。

このたびの保育総合システムの導入については、保護者の負担軽減はもちろん保育士の業務効率化も期待するものです。

保育士が子供と向き合う時間を増やすことが保育の質の向上になり、子育てしやすいまちづくりの創造につながると考えておりますので、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

以上、神田議員の代表質問への答弁とさせていただきます。

 

 神田 薫

多々の項目に丁寧にご答弁をいただきましたが、先ほど自治会に関する答弁の中で、地域社会の維持形成は自治会の在り方が大きな鍵になると言われました。

行財政改革には当然聖域はないと理解はしていますが、その自治会に対する謝礼や運営補助金の見直しが今回はあまりにも拙速である感が拭えません。

実際、私たち市政クラブのもとにも自治会長さんからの相談もありました。

このことについて、自治会からの要望のある道路改良事業の今後も含め、市長のお考えをお聞かせください。

 

 市長(太田考則)

再質問にお答えをさせていただきます。

本当に今、神田議員からもご指摘のあったとおり、自治会に対する自治会長の報酬とか運営に対しましても切らさせていただいたというところがございます。

私自身も、過去2回、市民説明会をさせていただき、北名古屋市の財政状況というのを説明させていただきました。

その問題としまして、借地料が毎年4億6,000万払っている。そしてまた公債費、いわゆる借金が毎年29億払い続けている。

今年で29億は4回目です。

財務部長ともお話しするんですけど、今後この借金はいつまで続くんだというお話をすると、令和6年までこの体制、29億の借金を返していくという状況が続いています。

とにかく早くこの財政を健全化していかないと、この北名古屋市はもたないという意味で、涙をのむ改革に移らせていただきました。

今、この予算を編成するときに、この北名古屋市が一体なぜこんなに財政が悪くなったというところを考えますと、一つのキーワードが出てくるんです。

それは何かというと、もったいないです。

安物買いの銭失いという言葉があるんですけれども、この北名古屋市においてはもったいないは銭失いになっているという現状があります。

それは何か。例えば、この庁舎は2庁舎制にしています。

これがなぜこう来たかといったら、2つ施設が使えるから、壊して1つにするのはもったいないだという考え方で進んできました。

だけど、代表監査からお話があったとおり、この2庁舎制にすることによって経済的損失は明らかに大きいというお話もいただいております。

そして、統廃合が何一つ進んでいない。

例えば、保健センター、両方あったものを健康ドームに移したのであれば、古くなった、そして借地のある保健センターは既に統廃合していなきゃいけなかったけれども、もったいないから施設を残してきてしまった。

3点目に、一番ここが問題なのは、合併特例債の使い方なんです。

合併特例債は、当初10年間において使っていかなきゃならないというものであったんですけれども、最初の7年間において合併特例債は全く使っていなかった。

しかしながら、3年間で一気に100億借金をつくってしまったというところが問題なんです。なぜこの3年間で合併特例債を100億使ったというのは、使わなきゃもったいないから使った。

例えば、合併特例債というのは建物を2つになるものを1つにしていくという集約で使わなきゃいけない禁断な果実の特例債だった。

それを道路維持とか学校修繕、そして保育園の修繕に使ってしまった。

何一つ統合させずに使ってしまったというのが現状なんです。

もう令和6年まで29億の借金は続いていくんです。

その中で、自治会に対する報酬というのもこの愛知県下において最大に高いところにあるのが北名古屋市の現状です。

これだけ赤字財政が続いているのに、まだサービスを高く求めていくのかどうなのかというところを検討したときに、やはり涙をのんで削らなきゃいけないというのが現状であります。

しかしながら、今最大会派である、責任会派である市政クラブからお話があったとおり、いろいろ今、2月にはもう総会が終わっていて、今削られても大変だというところに関しましては、少し考える余地を持たなきゃいけないなというところは反省しているところでありますので、ぜひこの北名古屋市の現状において議員の皆様と共にしっかり行財政改革を進めたいと思っていますので、ご理解を賜りますようよろしくお願いいたします。

先ほど、公債費が令和6年と言ったんですけど、令和16年まで、10年間あとかかるということです。すみませんでした。申し訳ないです。

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