高齢者が外出しやすい地域交通について

大野 厚 大野 厚

高齢者が外出しやすい地域交通についてと、防災型広場の建設用地の取得の見込みについての一般質問を行います。

まず最初に、毎年政府が国会に提出している年次報告書の一つに高齢社会白書があります。
これによると、総人口が減少する中で65歳以上の高齢者が増加することにより、総人口に占める65歳以上の高齢者人口の割合である高齢化率は上昇を続け、平成25年10月1日現在で25.1%、75歳以上の高齢者の割合でも12.3%となっています。北名古屋市も例外ではありません。北名古屋市総合計画でも、超高齢化社会への突入とあります。

このように高齢者の増加傾向のもと、目を北名古屋市内に転じてみますと、季節的なこともありますが、残念ながら高齢者の方の外出風景を余り見かけません。
市内での公共交通手段の一つであるコミュニティバス「きたバス」も、利用者は増加の一途をたどっています。
ところが、きたバスに乗車している方々に目を転じてみますと、朝夕は通勤・通学者が占め、昼間は働き盛りの女性、子育て中の主婦が多いように思います。
また、ショッピングセンター等を見ますと、若年層から60代ぐらいの主婦層を中心に買い物をしている姿を見かけます。

しかしながら、残念なことに70代以降の高齢者の方々の姿は余り見かけません。
このようなことから、高齢者の外出が進んでいないのではないかと考える次第であります。

折しも先日、人口減社会を支える新たな公共交通としての役割を果たせるため、政府は、地方自治体が主体となって乗り合い・予約型で小型バスやタクシーを運行する仕組みを本格的に普及させる方針を固めたとの新聞記事が目に入りました。

そこで、高齢者が外出しやすい地域交通について伺います。

1点目、市では85歳以上の高齢者に対するタクシー料金助成事業を実施してみえますが、85歳以上の方のタクシー利用補助者は、85歳以上の市民のうち、どのくらいの利用実績があるでしょうか。また、85歳以上の高齢者への周知方法はどのようにしているのでしょうか。

2点目、隣接の岩倉市では、対象者を高齢者だけでなく、障害者、子育て世帯まで広げ、デマンド型乗り合いタクシー実証運行を始めております。本市でも、85歳以上の高齢者に対するタクシー料金助成事業、障害者を対象としたタクシー利用補助事業にかえて、例えば70歳以上の高齢者、免許証を返納した高齢者、そして障害者を対象に、乗り合い・予約型のタクシー、ドア・ツー・ドアで移動できるデマンドタクシーを運行してみてはどうでしょうか。

3点目、コミュニティバスである「きたバス」について、導入当初は高齢者等の交通弱者の移動手段の確保を目的の一つとしていましたが、交通弱者の方々をデマンドタクシーで対応できれば、西春駅を北名古屋市の玄関とし、ハブ機能を強化するために、昼間の時間帯のバスを朝夕と同じように西春駅へ直結バスとして運行できると考えますが、いかがでしょうか。
明快な答弁をよろしくお願いいたします。

次に、防災型広場の建設用地の取得の見込みについてお尋ねします。

先日も北名古屋市総合防災訓練が実施されたところでありますが、最近特に話題になっております南海トラフ等の地震により災害が発生した場合の対応について、北名古屋市では合併前の師勝町のときに、鹿田の合田、東蒲屋敷地内の苗田用地を買収し、防災型広場を建設して対応するよう取り組まれていますが、いつ発生するのか予測の難しい事案に対して、やたら長い期間を費やして完成することもいかがかと考えますが、現在の進捗状況と用地買収の完了時期の計画をお聞かせください。

 

gray-man 福祉部長(水野高作君)

高齢者が外出しやすい地域交通につきましてお答えいたします。

1点目の本市で実施しております高齢者タクシー料金助成事業についてでございますが、この事業は、85歳以上の高齢者の通院・買い物など日常生活における移動手段の確保と経済的負担の軽減を目的として、平成23年度から実施しているものでございます。

その内容は、申請のあった方に1枚500円の利用券を12枚給付するものです。平成25年度の利用実績は、対象者1,260人のうち1,024人に交付し、交付率は81.3%、そのうち利用された方は600人で、利用率は47.6%となります。使用された枚数は5,461枚で、利用者1人当たりの使用数は平均9.1枚となります。年間270万円を支出しております。

また、周知方法は、定期的に市広報紙やホームページに記事を掲載するほか、新たに85歳になられた方全員に案内を発送し、申請漏れがないよう努めているところでございます。

2点目のデマンド型乗り合いタクシーについてでございますが、岩倉市ではコミュニティバス方式とデマンド方式の運行を比較検討し、効率的などの理由から、平成25年10月からデマンド型乗り合いタクシーの実証運行を行っているところと伺っております。
バスの運行方法はそれぞれに長所と短所があり、市のさまざまな条件に合った方法を選択することになります。本市で取り組んでいます高齢者及び障害者のタクシー料金助成事業は、利用される皆様にとっては効果の高いものであると認識しておりますが、引き続き事業を継続して実施していく中、今後、いわゆる生活弱者の足としてより効果的な方法について、デマンド型乗り合いタクシーの運行も含めて研究してまいりたいと存じますので、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

3点目の市内循環バス「きたバス」を朝・夕便と同じように昼便でも直結バスとして運行することについてお答えします。

朝夕の路線図と昼間の路線図が異なる現行の運行形態は、初めて利用する方にはわかりにくい点があり、全ての路線を名鉄犬山線西春駅を中心に構築することで大変わかりやすく、西春駅のハブ機能の強化に結びつく点は大きなメリットと考えます。しかしながら、乗り合い予約型タクシーは多様な形態がございますので、2点目で申し上げましたように、交通弱者等への配慮を念頭に、当市にとってどのような方法がよいかを防災環境部と十分に連携を図り、研究してまいりたいと考えております。ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

 

大野 厚 大野 厚

答弁を頂戴しました。

この質問をさせていただいたのは、たまたま私、8月15日の読売新聞に、政府はこれからの超高齢化社会、日本が経験したことのない超高齢化社会に対応するためには、高齢者も思い切って外出できる環境をつくっていかないと、経済の活性化にもつながらないし、そういった面で、私も間もなくその一人になります。

それで北名古屋市を見ますと、非常にコンパクトなまちでありまして、私は常々思っていますのは、どうしてもコーナー、向こうのほうでいくと、下之郷とか山ノ神、こちらへ来ると堤下とか、石原、登り戸、こちらへ来ると大島、高台地区ね。高田寺のほうへ行くと久地野、それからこっちへ来ると加島新田とか岡地域。どうしてもそこら辺の隅の方の高齢者が、今、きたバスが通っていますが、どうしてもそこへ到達するのに億劫でならんとか、出るのをやめようかとか、そういうようなアンバランス的なことがありますので、これから私もその一人になりますので、どうしてもぜひこういうデマンド型で、各タクシー会社とうまく提携をしていただきまして、今は、ほかの県でもやってますが、ラインを通じて非常に手早く情報を出して組み合わせて迎えに行くと、そういうような北名古屋市をつくっていただけると非常にありがたいと考えております。

それで、1点だけちょっと再度確認したいんですが、今、北名古屋市では85歳以上の人を対象にして、そういう手厚いようなサービスをしてみえるけど、この間見ましたら、要は免許証を返納する方、家族が危険を感じて早く返納しなさいよということで、ちょっと見てみましたら、ちょうど10年前が、返納したのが1万632人の方が返納してみえて、10年たった今、10倍以上になって、2013年で13万7,937人の方が免許証を返納と、こういうようなことも、世の中変化してきますので、できましたら85歳より年齢を下げて、そういうサービスを提供していくような考え方をお持ちでしょうかどうでしょうかという点についてお尋ねをさせていただきます。

 

gray-man 福祉部長(水野高作君)

大野議員が言われますように、高齢者の方が元気に外へ出かけて、ますます元気になっていただくということにつきましては、私も賛同するものでございます。そうした社会になるために、先ほど答弁の中でも申し上げました交通弱者等の配慮というところの中に、そういった年齢的なもの、免許証の返上者等も含めて研究してまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。

 

大野 厚 大野 厚 

じゃあ、よろしくお願いいたします。市長が日ごろおっしゃってみえる住んでよかった、そういう北名古屋市をつくっていただくためには、ぜひよろしくお願いしたいと。

終わります。ありがとうございました。

 

gray-man 建設部長(井上昭人君)

防災型広場の建設用地の取得の見込みについてお答えさせていただきます。

ご質問の用地は、既成市街地内でありながら、まとまった農地が保全されてきた貴重な区域であり、平成19年9月に都市公園として整備を予定する区域として議会での承認もいただき区域設定されている鹿田の合田及び東蒲屋敷に位置する面積約1.1ヘクタールの区域であり、その進捗状況と用地買収の完了時期の計画についてのご質問ということでお答えさせていただきます。

この区域には63筆、1万385平方メートルの土地があり、これだけの土地をまとめて用地買収することは容易なことではないため、平成20年12月には大半を生産緑地地区として指定させていただき、公園整備ができるまで引き続き農地の保全を図りながら、相続等にあわせ、順次用地買収を進めさせていただいている状況でございます。

その用地買収の進捗状況といたしましては、1,141平方メートルが買収済みで、約11%の進捗率でございます。用地買収の完了時期など今後の計画としては、都市公園単独の整備では補助金等の導入も困難なことから、用地買収の長期化が懸念されるため、新川流域水害対策計画との整合性を図り、下水道事業の交付金や起債による用地買収も踏まえ、下水道事業による地下式の雨水貯留施設の整備をあわせて実施できないか、今年度、雨水貯留施設の基本設計を実施しているところであり、今後の具体的な計画は、その結果を踏まえお示しさせていただきたいと思っておりますが、案としては、下水道事業との連携がとれれば大半の用地を数年で買収したいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

また、都市公園の整備に当たっては、レクリエーション機能などに加え、防災機能の交付金も活用し、災害防止や避難地、救援活動拠点などの防災機能も兼ね備えた公園整備を検討してまいりますので、何とぞご理解を賜りますようお願い申し上げまして、以上、ご答弁とさせていただきます。

 

大野 厚 大野 厚

要は合併する前、師勝町のときに、苗田用地として市街化区域で、空地が非常に価値のあるものとしてありました。
それで私、ちょっと記憶で話をさせていただくんですが、当初、合併する前でしたけど、いろんな問題がありまして、当初は各街区に都市公園を建設するような発想があって、あそこは都市公園をつくるんだよというような考え方でスタートした経緯があると思っております。
でも、時間が推移すると世の中いろんなことが起きます。
東日本の震災が起きた、それから学者がいろいろ今申しております南海トラフの地震が近々来るよと。そういうように社会が大きく変化しておる中で、たまたま国の政策転換もございます。
都市公園でしたら、なかなか補助金をつけるのは困難であるけれども、今言われている防災型広場にして市民に安全な場所を確保してお示ししていくことが、今の喫緊の社会情勢の大きな変化と私は思っておりますので、こういうことを機会にして、このチャンスを逃すと、またたらたらたらたらと、相続が起きたら行政に買ってくださいという話で進めると、また10年、20年、30年たっても決めることも決まらなくなりますので、ここ一番腹をくくって、このチャンスを物にするために、それと市民の目の前に、防災訓練もやっておる、北名古屋市長がおっしゃるとおり、安全のために防災広場も建築しておみえですということをお示ししていただいて、先ほど言いましたが、住んでよかった北名古屋市だなあというようなまちをつくっていただきたいで、その辺の時期についての決意というか考え方の本音あたりを少しお聞かせいただいて、私の再質問にかえます。お願いします。

 

gray-man 建設部長(井上昭人君)

具体的な計画という話でございますけれども、答弁書の中にもございましたように、下水道事業による雨水貯留施設整備がいつできるのか、いつ始まるのかにかかってきているというふうに考えていただければと思います。

答弁の中にもございましたように、現在、その雨水貯留施設についての基本計画のほうを実施しており、来年度都市計画決定に向けて努力しているところでございます。その後、実施設計にあわせて、国費充当のもと土地取得を行っていくということでございますけれども、ここ数年の間には用地取得に入れるのではないのかなあというふうに考えております。

取得期間につきましては、取得面積が9,200平米ほどございますので、こちらにつきましては権利者を加味しながら、またそれから予算取りも関係してまいりますので、具体的に何年で取得していくかということは、ちょっとここでは申し上げることはできませんけれども、いずれにしましても、大野議員がおっしゃいましたように、防災機能を備えた公園は今すぐにでもつくらなきゃいけない、ましてや本市の建設行政の中で課題となっています雨水貯留をあわせて整備できるという事業用地でございますので、なるべく早い用地取得を全力で進めていきたいというふうに考えておりますので、ご理解をよろしくお願いします。以上でございます。

 

大野 厚 大野 厚

大変いろんな問題を含んでおりますので、私は絶好のチャンスだと思っておりますので期待をしております。お願いいたします。

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