今後のまちづくりと、市民の安全・安心を守る消防団の充実について

永津 正和 永津正和

質問に入ります前に、過日、東北・北海道を襲来した台風10号によりまして亡くなられた方にはお悔やみを申し上げますとともに、被災された方にはお見舞いを申し上げたいと思っております。

それでは、質問に入ります。
私たちの新しいふるさと北名古屋市は、西春町と師勝町が合併し、本年3月に市制施行10周年を迎えました。その間、長瀬市長の長年の行政経験を生かしたリーダーシップにより、市民の安全・安心を第1に考え、安定した行政を進められました。このことは市民の皆様も理解され、評価をいただいているものと思います。

一方で、まだまだ多くの課題が山積しているのも事実でございます。この10年をファーストステージと考えますと、本年をスタートとするセカンドステージは、まさに北名古屋市の発展の正念場になると思われます。

長瀬市長は本年、第1回定例会におきまして市政クラブの代表質問の答弁の中で、「今までの礎をもとに、住んでよかった、北名古屋市だから住みたいんだと言われる居住地として選択肢に入るような本市ならではの魅力を高めていけるまちづくりを進めてまいりたいと存じます」と述べられました。私も全く同感でございます。

そこで、今後のまちづくりについて、現在、第2次総合計画の策定を進めているところでございますが、計画性を持って、市民と夢を語りながら、着実に歩みを進めることが重要であると考えます。こうした中で、将来に禍根を残さないためにも、市長と議会が一体となって英知を絞るときではないでしょうか。

さて、北名古屋市民の生活を見ますと、勤労者の大多数は名古屋市に勤務地があり、通学、買い物もそうであります。また、地下鉄と名鉄電車の相互直通運転により地下鉄車両も本市に乗り入れているほか、上水道も一部地域で供用されております。さらには、本市の南部には名古屋市、豊山町及び本市と共同で北名古屋衛生組合が用地を確保した上で、これまでの倍以上の敷地面積を持つ、塵芥焼却工場も建設されようとしております。こうした状況におきまして、名古屋市との合併を議論するのも一つの選択肢であると考えます。

現在、多くの市民が望んでおられる市バスの乗り入れ、医療・福祉の充実も実現することが可能となります。もっと言えば、過去において実施された各種アンケートにおいて、多くの方が名古屋市との合併を望んでおられました。

多く述べてきましたが、北名古屋市民の生活は名古屋市なくして語ることはできません。あえてもう少し述べさせていただきたいと思います。
リニア新幹線の開通には多くの期待が寄せられていますが、一つ間違えたら、東京、大阪に埋没しかねません。ここは、大都市名古屋を中心に新たな都市づくりを進めなければなりません。その中に私たちのまち、北名古屋市も当然のごとく関わっていかなければならないと考えます。今こそ名古屋市との合併を議論するときであると考えます。

いろいろ申し上げましたが、私のふるさとの発展を願う気持ちを斟酌していただきまして、長瀬市長の考えをお聞かせいただきたいと思います。
続きまして、市民の安全・安心を守る消防団の充実につきましてお聞きいたします。

消防団員の皆様には、おのおの職業を持ちながら消防団員として地域の消防・水防及び防災活動に従事され、市民の安全・安心を守るためのご努力をいただいておりますことに敬意を表したいと思います。

また、先日開催されました愛知県消防操法大会に出場され、健闘よく第3位に位置する優良賞を受賞されました。これは、日ごろの消防団が一丸となった努力、訓練の成果であると評価したいと思います。今後ともさらに上位を目指して頑張っていただきたいと思います。

今回は、消防団の充実についてお聞きいたします。
北名古屋市消防団の愛知県消防操法大会における連続上位入賞の快挙を広く市民に報告し、少しでも消防団への理解を深めていただきたい。そうした中で、消防団における一般団員の構成比率を上げていただきたいと思います。これは、北名古屋市の長い歴史の中で地域の特性としてあるものだと考えます。水害等が発生した場合、災害対策本部に要員がとられ、団員の数がいささか窮屈になり、本来の業務に支障を来すおそれが心配されます。

そこで、次のことについて述べさせていただきます。
愛知県では本年度より、消防団への加入促進の取り組みを積極的に推進されることになりました。そこで、1.あいち消防団応援の店事業、2.消防団一日入団体験事業、3.学生消防団活動認証制度普及事業、4.市町村を対象とした消防団加入促進事業費補助金、以上のような事業をメニュー化し、支援するべく準備しておられます。

本市におかれましても、こうした制度を利用すべく、検討していただきたいと思います。また、市内の自治会、学校、企業、その他組織に積極的に対応していただきたいと思いますが、担当部長のお考えをお聞かせください。
以上で私の質問を終わります。

 

gray-man 市長(長瀬保君)

永津議員にお答えをさせていただきたいと思います。

大変北名古屋市にとって存亡をきわめる大きな課題でございますんで、答弁内容を書面にしてしたためてまいりましたので、申し上げる形でご答弁させていただきます。よろしくお願いします。

北名古屋市は、ご案内のように合併して10年、将来の都市像として「健康快適都市」~誰もが安全・安心に暮らせるまち~の実現に向けまして、まちづくりに取り組んでまいったところでございます。これからの先を見通しますと、南に名古屋駅、リニア中央新幹線の開通によって、東京、名古屋、大阪の都市間競争は、これまで以上に激化するんではないかと予測するところでございます。この地域全体で市民生活の向上と地域の発展に向けまして取り組んでまいることが最も大切であろうと、このように考えるところでございます。

一方で、少子・高齢化、人口減少への対応や産業振興、さらには雇用の確保、そして社会基盤の整備などなど、この地域を取り巻く課題は山積をしている現況でございます。

そのような中で、私どもは以前から持ち続ける思いがございます。それは、北名古屋市にぜひ住みたい、ぜひ投資したいと思われるほどの地域にしたいというビジョンでございます。北名古屋市には子育てや教育の充実した環境づくり、企業が進出しやすい環境整備など、地域資源や魅力が潜在していると確信をいたすところでございます。これらを生かしまして、さらなる市民生活全般の向上に目標を定めまして、特色あるまちづくりに取り組んでまいっているところでございます。

そうしたさなか、本市で名古屋市との関係については、多くの北名古屋市民が名古屋市に通勤・通学をしている、いわゆるベッドタウンである一方で、名古屋市民にとっても北名古屋市に勤務地、通学される高校、大学がございます。本市の公共施設、これらをご利用いただいているという側面もあることから、北名古屋市と名古屋市が既に相互に密接不離の関係であると受けとめているところであります。

また、行政レベルにおきましても、ごみ焼却工場の建設事業を初めといたしまして、さまざまな分野で連携し、取り組みを進めているところでございます。

市町村合併を行う目的には、スケールメリットが最もあるという一つの代表されるテーマでございます。広域的観点に立った施策の展開や効果的な行政サービスの提供、基盤整備、財政基盤の強化など、小さな自治体ではなし得ないまちづくりが可能になってくるという点がございます。

こうしたことからも、医療、福祉、子育て、教育、交通など、市民生活のあらゆる向上や高度化・多様化する住民サービスへの対応を名古屋市と一緒に解決していくということは自然な流れであり、その手段の一つとして合併に関する前向きな議論がなされてもいいのではないかと、このように考えるところでございます。

名古屋市は、名古屋市総合計画2018の中で、国際的な都市間競争を勝ち抜くため、大きくて強い名古屋市を戦略に掲げられておられます。これを実現するには、名古屋大都市圏全体の構想と合意があって初めて成り立つものでございます。今後は、名古屋市や近隣市町と意見交換を活発にいたしまして、名古屋市のご意向を確認してまいりたいと存じます。

そして、名古屋市も含めた近隣市町との連携・合併等については、当然のことながら地域の主役であります市民の皆様のご意向を踏まえながら推進してまいりたい、そのようなことを肝要にテーマとして考えているところでございます。

平成30年から当市は第2次北名古屋市総合計画の策定に当たっても、市民の皆様のご意見をお伺いいたしまして議論を深めてまいりたいと、このように考えるところでありますので、格別なるご理解と、またお力添えを頂戴いたしたいと存じますので、よろしくお願いしたいと思います。

以上、答弁にかえます。

 

gray-man 永津正和

ただいま長瀬市長から答弁をいただきまして、大変前向きな答弁だったと思います。今、できる範囲内で、精いっぱいお答えいただけたものと私は理解をいたします。

そうした中で、2点ちょっと意識した部分がございましたんで、再度お話をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

真ん中の辺のところで、市民生活のさらなる向上や高度化・多様化する市民サービスへの対応を名古屋市と一緒に解決していくということは自然な流れであり、その手段の一つとして合併に関する前向きな議論がされてはいいのではないかと思いますということで、「前向き」という言葉を使っていただきました。これは、私は評価に値することだと理解をいたします。

それから、後段の最後の部分にあったかと思いますけど、名古屋市を含めた近隣市町との連携・合併等について、当然のことながら地域の主役であります市民の皆様の意向を踏まえながら推進していくことが肝要かと思いますということで、「市民の皆様の意向」という言葉を使われました。まさに市民の要望・意向が、地方行政にとって基本中の基本だというふうに私も理解しました。そうした中で、答弁の中でこの言葉を市長が使われたということは非常にいいことだと思って、再度このように発言をさせていただきました。

私たち北名古屋市市議会市政クラブ、私もその一員でございますけど、ずっと会派をつくったときから私たちのスローガンは、まちに出て市民の声を聞こう、声を出そう、こういったことでずっと議員活動、政治活動をしてまいりました。今後もそのようにやってまいりまして、今日のこのことは広く私は市民に訴えたい、少しでも理解していただくよう頑張る所存でございます。市長も頑張っていただければ、私たちと相まって市民の理解が少しでも深まるんではないかな、こんな思いであえて再質問をさせていただきました。市長、どうぞ最後にもう一言お言葉があれば、お願いをいたします。

 

gray-man 市長(長瀬保君)

私の思いとしましては、将来という一つの北名古屋市が、これから大きく変遷していく時代に、8万有余、10万に不足する自治体が対応していけるかどうか。このあたりを大変危惧するところであります。いわゆる限られたこうした中で、限られた財源の範囲内で市民生活を守っていく。そしてまた、大きくその規模を有するところのこうした内容を比較されるときに、非常に心苦しい一つの一面が出てくるんではないかと、このようなことを心配します。

例えて申しますと災害であります。今、南海トラフ大地震、この災害に対して大丈夫かと誰もが心配し、危機感を高めているさなかであります。私はかつて東海豪雨に直面し、対処させていただいた。そんな経験を今振り返ってみたときに、被災された市民の方々がおっしゃる。名古屋市がここまでやってくれる、なぜ当地はやってくれないんだと、こういうことなんですよ。いわゆる財政規模の違い。救済したい、援助したい、しかし小さなまちでは、それに要する人材が、絶対数がいない。そこに名古屋市との大きな格差を感じ、唇をかみしめて市民の方々のお声に対応しなければならなかった。あの惨めな一つの自分自身の思いというものが、今でも記憶に新たにするところであります。いざという場合に緊急を要する、そして被災者を支援しなきゃいけない、しかし人材が、決定数が、絶対数が大きな開きがあるところに、きめ細かい、また期待される、そうした救済が十分できなかった。この悔しさ、これは今も感ずるところであります。

したがって、私はこうした災害を例にとっておりますけれども、いざという場合にやはり規模の大きな常設で被災者を支援できる、また市民に寄り添っていける、そうした対応がやはり大規模な行政体にあるメリット、このあたりを私は大切に考える一面もあるんではないかと考えまして、いわゆる名古屋市とのこうした合併に対して前向きに検討をしていく、こうした面を将来を踏まえても必要ではないかと、このように考えるところであります。

一端でございますけれども、そうした面も踏まえまして、大都市名古屋、そして将来、リニア開通、そして名古屋市のベッドタウン化、この中だけで漠然とこの北名古屋市だけのエリアで過ごしていっていいのかどうか、これは私は大変危惧するところであります。そんな思いを込めて、思い切って名古屋市との合併に対して検討する時期ではないかと、このように考えるところであります。ご理解いただきたいと思います。以上です。

 

gray-man 防災環境部長(福永直吉君)

市民の安全・安心を守る消防団の充実についてお答えいたします。

全国的に消防団員の確保が深刻な問題となっている中、本市における消防団員の確保手段は、各自治会からの推薦のほか、市の広報紙やホームページを通じた募集、西春駅、徳重名古屋芸大駅周辺での消防団員による募集キャンペーンなどの実施が主なものでございます。

また、毎年開催しております消防団観閲式は、消防団へのご理解を深めていただくだけでなく、消防団員を確保する一つの手段として絶好の機会と捉えており、市内の保育園や幼稚園、小・中学校へもチラシとポスターを配布するなど、PRに努めております。

ご質問にございます愛知県の4つの消防団加入促進事業は今年度からの実施が予定されておりますので、本市では今後の事業展開を見据えながら、要綱等の整備が必要なものについては早期に制度を整え、愛知県と連携した事業となるよう進めてまいりたいと存じますので、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

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