南海トラフを震源とするM9.0の地震が発生した、との想定での災害時初期対応訓練が開始されました。
済衆館病院のロビーにおいては本部の立ち上げがなされます。時系列に情報を整理するための掲示紙がホワイトボードに張り出され、またスタッフにはそれぞれ役職に応じたゼッケンが配布されました。
これにより、遠くからでも一目見れば何ができる人か分かります。コメディカル、というのは聞き慣れないですが、医療従事者というような意味だそうです。ここだけは一般には分かりにくいですね。
同時刻より北名古屋市の健康ドームに負傷者が搬送されてきているとの設定で、トリアージが開始されています。
患者の重症度に基づいて、治療の優先度を決定する選抜をすることをトリアージ(仏語)といいます。
それにより、救急事故現場において、患者の治療順位、救急搬送の順位、搬送先施設の決定がなされます。
wikipediaから拝借したこちらの図は、トリアージの分類診断の方法の1つです。これに基づいて患者にはトリアージ・タグと呼ばれる目印が付けられます。
傷病者の右手首にこちらのタグがつけられ、判定された色を残して先端を切り取ります。それにより、一番先端の色を見るだけで患者への緊急治療の優先度を、ごった返して混乱する現場で判断できる、というわけです。
たとえば、黄色と緑を切り落として、赤が先端に残っているようになっていれば「緊急治療」の対象者である、というわけです。
受け入れ態勢の準備は15分ほどで完了。
これからの訓練は1時間あたり60名の負傷者搬送となっています。本番でもおそらくそれだけ集中することはないのではないか、という途方も無い数を流すとどうなるか、これを訓練で行おう、という意欲的な挑戦です。