永津正和
長瀬市長に市長所信及び施政方針につきまして質問をさせていただきます。
長瀬市長は、日本一魅力ある「北なごや」を目指し、市民の皆さんと一緒に安心・安全で快適なまちづくりを進め、輝く未来が次世代までつながる施策に全力で取り組み、これを実現するため5つの施策を柱として掲げられました。それぞれの柱について質問いたしますので、よろしくお願いをいたします。
1つ目の柱、誰もが健康で生きがいのあるまちづくりについてでございます。
名古屋市との連携、広域行政によるごみ処理施設につきましては、周辺対策に十分配慮していただきたいと思います。
あわせて余熱利用の温水プールにつきましては、多くの市民の意見、要望を十分検討し取り入れていただくとともに、議会とも十分協議していただきたいと思います。
特別養護老人ホームの建設につきましても、2市1町とよく連携し、支援していただきたいと思います。
駅伝大会の開催についても、多くの課題が想定されますが、北名古屋市の一大イベントになるよう進めていただきたいと思います。
以上のことにつきましては答弁を求めませんが、積極的な対応を期待いたしたいと思います。
障害者のグループホームにつきまして、私たち市政クラブは長年にわたり保護者の皆様と交流しながら、皆様の意見、要望を当局へ伝えてまいりました。このたびの長瀬市長の決断は大変すばらしいことと考えます。関係の皆様の喜びはいかばかりかと思います。
ここで、せっかくの機会でございますので、長瀬市長から思いを語っていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
2つ目の子供たちに豊かな心を育むまちづくりについてでございます。
先日、新潟市で発生いたしました児童殺人死体遺棄の大変痛ましい事件の報道に接し、心からご冥福をお祈り申し上げるとともに、二度とこのような事件が発生せず、子供たちが健やかに成長することを心から願います。
この章における長瀬市長の考えには同感でございますので、質問はいたしません。
特に、小学校の英語授業の教科担任の導入に向けた準備につきましては、会派の議員の個人質問には丁寧な答弁をされることを期待いたします。
3つ目の安全・安心で利便性の高いまちづくりについてでございます。
まず水害対策についてでございますが、新川の抜本的な改修につきましては、私は過去において二度質問をさせていただきましたが、当局からは相応の答弁をいただきました。
これは北名古屋市だけではどうにもならない大きな課題であります。水田の宅地化は進み、危険度は高まってきております。
今回、この新川の改修が市長選のマニフェストに記載され、所信表明に盛り込まれたことは大きな前進と思われます。
この際、長瀬市長は上流に位置する自治体として流域自治体に働きかけ、一体となって国及び県に要望していただきたいと思います。
次いで、防災健康ひろばの整備につきましては、その必要性を認識し、財源の問題もありますが、早急に着手されるよう要望いたします。
次に、お出かけできる足となる公共交通の充実を図ると述べられましたが、これはきたバスを中心に福祉施策を含めた交通手段を点検し充実するということで理解いたしますが、長瀬市長は過去において、きたバスは自分が市長をしている間は赤字が出ても制度として存続すると発言されました。
こうした背景を含めて、お出かけできる足について、さらに述べていただきたいと思います。
4つ目の駅周辺がにぎわい、活力のあるまちづくりについてでございます。
まちの発展には、市民が集い駅周辺がにぎわう都市基盤の整備が求められています。鉄道高架化事業と駅を中心とした周辺まちづくりを一体的に推進し、快適で暮らしやすい都市の形成を図ってまいりますと述べられました。
1つの章を掲げた言葉としては、大変寂しい思いをいたしております。
本年は長瀬市長のスタートであり、第2次総合計画のスタートの年でもあります。
議会といたしましても、特別委員会を設置し対応いたしております。せっかくの機会でございますので、一歩踏み出す言葉を述べていただきたいと思います。
5つ目の輝く未来を次世代につなげるまちづくりについてでございます。
暮らしの基盤となるまちづくりについては、適切な土地利用と都市整備を進め、若い世代がこの地に家庭を築き、希望を持ち、いつまでも住み続けたいと思える施策を推進してまいりますと述べられました。
第4章でも申し上げましたが、この機会でありますので、土地利用並びに都市整備につきましても、いま一度考えを述べてください。
さらに、産業の振興につきましても触れられておりません。
沖村西部土地区画整理事業等については十分な評価をいたしますが、既存の商工業、特に農業については土地利用と密接な関係があり、これからの北名古屋のまちづくりを語る上でこの問題は欠くことができません。
この件につきまして、長瀬市長の見解をお聞きいたします。
次に、本章において、名古屋市との合併については、将来の市民の皆様の暮らしを考えたとき、名古屋市との合併も一つの選択肢として、存続可能な行政運営とまちづくりのあり方、そして住民自治のあり方について検討を続けてまいりますと述べられました。
私は平成28年第3回定例会、並びに平成29年第1回定例会におきまして、名古屋市との合併について質問をいたしましたが、前向きな答弁がいただけたものと理解いたしております。
しかし、今回の所信表明におきましては、言葉の量、内容におきましてもいささかトーンダウンしたようにしか思えません。
4期目の当選を果たされた今こそ、長年の政治経験を生かし、リーダーシップを発揮されるときだと思います。
再度お尋ねをいたします。豊山町の関係もあわせて、前向きな気持ちをお聞かせください。
後段は平成30年度予算について述べておられます。
特に、平成30年度第1号補正予算につきましては、子育て世代の経済的負担の軽減を図るため、子ども医療費の無償世帯の範囲の拡大を初め積極的に対応されていることが感じられます。
この具体的な内容をお聞きすることは控えますが、財政運営について詳細の述べられておることは、長瀬市長が選挙戦を通じて市民に直接考えを訴えられ、また市民から直接要望を聞かれた結果であると思います。
最後に、選挙戦の感想をお聞かせください。そして、その結果をどのように市政に生かされるかお尋ねをいたします。
市長(長瀬保)
まず最初に、障害を有する方のグループホームということでございます。
障害を抱えられる子供さんの保護者の皆さん、本当に長年にわたりご要望をお聞きし、意見交換を積み重ねてまいったところでございます。
保護者の皆様の願いであります、いわゆる親亡き後を安心して生活できる環境を整えるために、グループホームは必要でございます。
住みなれた地域で建設することは、まさに地域生活を主軸に捉えた支援の形となりまして、共生社会の実現の第一歩となると考えまして、グループホームの建設を決断いたしたところでございます。
今後とも、早期実現に向けて全身全霊で取り組んでまいる所存でございますので、議員各位の格別なご理解とご支援を賜りたいと存じます。
2点目の新川の抜本的な改修についてというご質問でございました。
議会のご理解、ご協力も賜りまして、愛知県に対しまして建設事業要望などによりまして要望を重ねてまいっているところでございます。
そうした成果といたしまして、まずは県と関係自治体による検討会が実施されることになっております。
そうした面で、重ねて今後はさらに検討会の推進をしっかりと捉えながら、その成果をもとに愛知県及び関係自治体による事業化のための組織づくりを、一丸となって事業化促進に向けて尽力してまいりたいと存じます。引き続き議会のご理解、そしてお力添えを頂戴したいと存じます。
3点目の防災健康ひろばの整備についてでございますが、防災健康ひろばにつきましては、本市防災会議におきましてもご承認をいただきまして、地域防災計画にその構想を位置づけておるところでございます。
この拠点づくりは、大規模災害への備えといたしまして、その必要性を十分に認識いたしております。進捗としては、昨年度、基本計画の策定を終えておるところでございます。
今後は、地権者の皆様への説明及び関係機関との調整等を進めますとともに、より具体的な整備に向けた詳細設計を進めてまいりたいと存じます。
続きまして、4点目のお出かけできる足につきましては、本市といたしましては、現行のバス方式あるいはデマンド方式、さらには市の第2次総合計画では公共交通としてのタクシーの利用も検討することとしております。
いずれにいたしましても、さまざまな手法がある中で、本市の人口や地勢等に照らした持続可能な、公共交通空白地帯をできる限り減少させる手法を取り入れてまいりたいと存じます。
続いて、5点目の鉄道高架化事業と駅を中心とした周辺まちづくりの一体的な推進についてでございますが、現在策定中の第2次都市計画マスタープランの中でも重点的都市づくり政策の中で位置付けをしておりまして、実現に向けて引き続き推進してまいりたいと存じます。
実現化には、愛知県や鉄道事業者など関係機関や土地区画整理事業などの関係地権者、さらには社会的にも合意形成が必要でありまして、その機運の高まりが欠かせないものでございます。
そのためには、今後、事業費など数値的なものや負担内容、さらに事業化の条件などについて基本的なものをお示ししながら、関係機関、関係権利者、さらには社会的にも合意形成、機運を高めまして、事業化を一体的に推進してまいりたいと思っておりますので、ご理解を賜りたいと思います。
6点目の土地利用並びに都市整備につきましては、第2次総合計画を受けまして、具体的には現在、第2次都市計画マスタープランにおいて策定中ではございますが、その核となるのは、人口減少、超高齢化社会に対応いたしまして、さらにリニアインパクトを最大限に取り込める集約型都市構造の構築と、名古屋市近郊の貴重な都市農地を保全、そして活用、そして北名古屋市としての特徴のある土地利用を図っていくものとしております。
こうした土地利用と都市整備を進めることによりまして、高質な都市づくりが目指していけるものと思います。
7点目の産業振興ということでございますが、本市の都市農業の振興を図るためには、平成27年度に制定された都市農業振興基本法の規定に基づく都市農業振興基本計画の策定が必要と考えておるところであります。策定に当たっては、今年度、基本計画策定委員会に諮ると同時に、議会を初め農業関係者、市民の皆さん方のご意見をお伺いしながら鋭意進めてまいりたいと存じます。
8点目の名古屋市との合併検討でございますが、名古屋大都市圏に位置する北名古屋市に暮らす8万有余の市民の皆様が、リニア中央新幹線の開業や少子・高齢化、人口減少など社会環境の大きな変化にさらされることは避けて通れないものでございます。
その前提で、安定に向けた手段として名古屋市との合併を選択肢に含めながら、将来のまちづくりについて市民の皆様と一緒にしっかりと前向きに検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。
また、近隣市町とは引き続き連携強化を図りつつ、機が熟したときにすぐさま働きかけができる良好な関係を築いておくことが私の役目だと考えております。
最後に、市長選挙に関しましてのご質問をいただきましたが、私の目指す福祉のまちづくりは、今後も揺らぐことはございません。スローガンであります日本一魅力ある「北なごや」を実現するため、限りある財源を生かしながら、選択と集中のもとに長期的視野に立った行政運営を努めてまいりたいと存じます。
これからの4年間、皆様の信任に応えるべく精いっぱい市長職を全うしてまいりますので、格別なお力添えとご理解を頂戴したいということで答弁にかえさせていただきます。よろしくご理解のほどお願いし、さらなるお力添えをお願いしまして答弁にかえます。