1.消防団の震災時における火災鎮圧活動と救急救助活動について 2.市の総合的な防災力を高めるためには

 沢田 哲

令和の時代が始まりました。1989年から始まった平成、平成は地域防災の視点から見ると非常に大きな意味を持つ時代であったと思い、余り明るい話題ではございませんが、平成で起きた災害という観点から平成を一気に振り返り、令和時代のスタートとして、これからの令和を防災の面から考えてみたいと思います。

1989年(平成元年)から2019年(平成31年)の30年間においては、雲仙普賢岳火砕流や御嶽山の噴火などの火山災害、猛烈な勢力で各地に上陸した台風、そして頻繁に各地で発生した集中豪雨や土砂災害、この30年間において日本各地で23回発生しているマグニチュード6から9.0の大地震では約2万5,500人のとうとい命が奪われております。

これらの災害の中で、地震災害以外の台風や集中豪雨災害に対して、日ごろより地域ごとの的確なタイムライン等を策定し、その防災計画を徹底して市民に広報し、官民一体での避難訓練等を実施することなどが市民の命を守る行政の最大の責務ではないかと思います。

今回、私の質問は、予測される南海トラフ巨大地震を初め東海・東南海地震など、当地域を襲う巨大地震に対する発災直後における消防団や各自治会の自主防災会や地域の防災対応力について、質問させていただきます。

現在、非常に発生が危惧されている東海地震や南海トラフの巨大地震に対する備えは、地震が発生したらまず市民一人一人が自分の命を守る最大の基本的な行動、姿勢を低くし、頭を守り、揺れがおさまるのを動かず待つの3つの動作、シェイクアウトを市の先導で積極的に官民一体となり繰り返し実施することと同時に、家具の転倒防止対策や家屋の耐震化対策の徹底した奨励でございます。

これからは、行政から市民に対して継続して訴えていただくことが最も重要であると考えております。

これから述べさせていただく内容は、平成23年9月の一般質問で使わせていただいておりますが、東海・東南海地震の連動発生による北名古屋市の被害予測は、全壊家屋約450棟、半壊家屋約1,740棟、死者若干名、負傷者約280名余を超える数値の予測がされており、昨今、発生が危惧されております南海トラフ巨大地震においても同等の被害発生件数として予測した場合、倒壊家屋内や半壊家屋内で下敷きになっている人の救助や、家屋には大きな被害が出ていなくてもその家屋内の家具に挟まれ負傷されている方の救助や、市内の複数カ所での同時火災発生を想定した場合、これらの対処方法を想像すると地獄絵を見るようで、背筋が冷たくなるのは決して私だけではないと思います。

この予測数字に対して、対応する機関、団体等は、西春日井郡広域事務組合消防、北名古屋市消防団、また各自治会で設置されている自主防災会や地元19社でつくる北名古屋市建設業協議会との災害時における応急対策の協力に関する協定の締結を初め22の業界団体と災害協定を締結されていますが、ここでは発災直後の対応について、まず日ごろより市民の安全・安心に昼夜を問わずご尽力をいただいている消防団について取り上げさせていただきます。

これは総務省消防庁の消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律の一部抜粋の資料でございますが、基本理念として、第3条では、地域防災力の充実強化は、住民、自主防災組織、消防団、水防団、地方公共団体、国などの多様な主体が適切に役割分担をしながら相互に連携・協力して取り組むことが重要であるとの基本的認識のもとに、地域に密着し、災害が発生した場合に地域で即時に対応することができる消防機関である消防団がその中核的な役割を果たすことを踏まえ、消防団の強化を図るとともに、住民の防災に関する意識を高め、自発的な防災活動への参加を促進すること、自主防災組織などの活動を活性化することなどにより地域における防災体制の強化を図ることを旨として行わなければならない。

また、国及び地方公共団体の責務として、第4条では、国及び地方公共団体は、前項の基本理念にのっとり、地域防災力の充実強化を図る責務を有する。

2.国及び地方公共団体は、その施策が直接的なものであると間接的なものであるとを問わず、地域防災力の充実強化に寄与することとなるよう意を用いなければならない。

3.国及び地方公共団体は、地域防災力の充実強化に関する施策を効果的に実施するために必要な調査・研究、情報の提供、その他の措置を講ずるものとするとされており、まさに私が今回取り上げさせていただいております内容そのものであります。

また、総務省消防庁により発信されている「消防団の活動って?」では、消防団の位置づけとして、消防団は常勤の消防職員が勤務する消防署とは異なり、火災や大規模災害発生時に自宅や職場から現場へ駆けつけ、その地域での経験を生かした消火活動、救助活動を行う非常勤特別職の地方公務員とされ、その活動内容は、消防団は消防本部や消防署と同様、消防組織法に基づきそれぞれの市町村に設置されている消防機関。

地域における消防防災のリーダーとして、平常時、非常時を問わず、その地域に密着し住民の安全と安心を守るという重要な役割を担います。また、近年は女性の消防団への参加も増加しており、特にひとり暮らしの高齢者宅への防火訪問、応急手当の普及指導などにおいて活躍していますとされています。

また、1.市町村消防の原則として、市町村は当該市町村の区域における消防を十分に果たすべき責任を有します(消防組織法第6条)。

それと大規模災害時や特殊災害等においては、協定に基づく相互応援や緊急消防援助隊により迅速、的確に対処します。

2.市町村、これは消防本部、消防署、消防団の役割。消防機関の設置と管理運営、そして火災予防、消火、救急・救助活動、地震・風水害等への対処、また市町村防災計画の策定及び総合的な防災対策の実施等、以上のごとく消防団は後方(広報)支援に重点が置かれた位置づけとされていますが、ここでは南海トラフ地震などの巨大地震発災直後の火災鎮圧活動、救急救助活動など、消防署だけでは到底対処は不可能な状況が想定されますので、現在の消防団の有する機材の状況と、震災発災時の消防団の対応などについて質問いたします。

消防団の震災時における火災鎮圧活動については、

1.複数地区での多発火災に際する事前対策は。
2.水道破断時の消防水利確保の事前対策は。
3.上記2項目に対し、現有機材での対応は可能か。

次に、消防団の震災時における救急救助活動について。

1.各消防車両に救急救助機材は搭載されているか。
2.消防団は救急救助活動に必要な器具の各分団への配備状況。
3.上記、機材不備の対処について。

これらは待ったなしの震災に対する必要で重要な備えであります。

地域市民の安全・安心を確保するかなめを意識した答弁を求めます。

次に、私の住んでおります鹿田において推進しております鹿田地域防災サポーターは、「自分を守り、家族を守り、地域の人を守る!私にもできることがある!」、これが私たちのテーマであり、活動指針として、現在、私たち鹿田在住の市議会議員4名を含め消防団員、事業所経営者、民生委員さんなどさまざまな方々25名で、毎月最低1回の検討会議を実施し、避難所運営ゲームのHUG講習の出前講座を実施するなど、住民サイドででき得ることは我々でやろうとの強い意志のもと発足し、約3年が経過しました。

そうした仲間の思いも含め、鹿田地域防災サポーターの一員であります公明党の猶木議員が、平成29年第3回定例会本会議において、地域防災力向上と地区防災計画についてをテーマとした一般質問を行い、本市の地区防災計画の考え方と取組について、及び地区防災計画モデル事業制定についてなど、担当部局に対して4項目の質問を実施されました。

本市の地区防災計画の考え方と取組についての質問に対しては、地区防災計画は市民や事業者の皆様が主体となり、地理的、社会的特性などを加味した実践的な計画であり、作成された計画を実際に活用し、自助、共助力を高めることは市の総合的な防災力を高めるための有効な手段と考えるとの答弁をされました。

また、地区防災計画モデル事業制定についての答弁では、一部のコミュニティーで地区防災計画が作成された際には、これをモデル地区として市内各地区で計画の策定を波及させるため、自主防災組織などに周知啓発を図りたい。また、計画の策定過程において財政的な支援が必要な場合は、現段階では市民協働推進事業補助金、あるいは市民協働モデル事業委託金の活用が考えられるから、その利用について考えられたいとの答弁でございました。

我々の鹿田地域防災サポーターでの取組においては、住民を支える行政だけに頼ることなく、我々住民サイドでも立ち上がろうを合い言葉に、この質問でいただいた答弁をもとにしてさまざまな視点において検討を重ね、その検討結果を基本としての防災モデル地区として名乗りを上げていただいた町内会をそのモデル地区として地区防災計画の提出を目指した活動をしております。

そのモデル地区として名乗りを上げていただいた町内会において作成された地区防災計画をもとに、発生した大災害に備えるための防災訓練の実施を計画しても、倒壊家屋からの救出訓練などに必要な最低限の救急救助用機材が地域には備えがありません。

そのような中、40ミリ消火栓での初期消火用資機材の設置を地域から申請し、それらが受理され、設置され、放水訓練を実施された地域の町内会においては、その経費の半額の負担が生じ、当該町内会においてはその支払いに非常に苦慮された事例もあるなど、現行の制度において、地域防災に取り組む中でのいろいろな苦痛を伴う障害が発生しております。

そこで、大震災発生には、行政の防災担当部などが幾ら努力されても、全てに対処するのは不可能ではないですか。

市内全地域の皆様のご協力をいただき、被災地域での人的被害の軽減を図るためにも、地区防災計画を提出して震災に備える組織を構築された地域や各自治会で設置されている自主防災会を対象に、南海トラフ大震災などに備える自助、近所、共助などを考慮した地域市民での救急救助活動に必要な最低限の資機材でも結構ですから、各地域に設置するなど北名古屋市独自の対策を早急に検討して、真に地域市民の安全・安心を確保するためにも、各地域への地区防災計画策定の啓発と、その広報活動の徹底により市の総合的な防災力を高めるためについて、次の質問にお答えください。

1.市が行う地区防災計画策定への啓発活動の現状は。
2.各自主防災会における救急救助機材の配備状況は。
3.主要な地域防災倉庫に地域の救急救助機材の配置を。
4.地域より出された救急救助用資機材設置要求の対応は。
5.地域の消火栓資機材の保守管理費用は地域負担か。

災害には住民を支える行政だけに頼ることなく、官民一体で取り組むために現行の防災活動の運営環境などを見直し、市民に広く紹介しようではありませんか。

 

 防災環境部長(桑原邦匡)

消防団の震災時における火災鎮圧活動について、お答えいたします。

1点目の複数地域での多発火災に際する事前対策につきましては、6分団が日ごろより消防用水利の点検、消防車両及び消防資機材の点検並びに機材の取り扱い訓練を実施し、多発火災に備えております。

2点目の水道破断時における消防水利確保の事前対策につきましては、市内に防火水槽95カ所及び防火井戸56カ所を配置し、火災発生時には常備消防である消防署の水槽車及びタンク車での消火活動を行っており、消防団につきましては、周辺の消防水利を活用し、常備消防の後方支援として保水を行うことにより水道破断時における消火活動は賄えるものと考えております。

3点目の上記2項目に対し、現有機材での対応につきましては、現在、消防団の消防力として消防ポンプ自動車を4台、可搬式消防ポンプ搭載車両を2台、合計6台を保有しており、総務省消防庁が定める消防力の整備方針における消防車両及び動力消防ポンプの規定を本市は充足していることから、現有機材でも対応できると考えておりますが、議員のご指摘も踏まえ、さらなる消防施設の充実に向けて取り組んでまいりますので、ご理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。

 

 防災環境部長(桑原邦匡)

消防団の震災時における救急救助活動について、お答えいたします。

1点目の消防車両登載の救急救助機材につきましては、市保有の消防車両6台のうち、総務省から無償貸与を受けた救助資機材型搭載車1台には、エンジンカッター、チェーンソー、発電機及び担架等の救助・救出に必要な資機材を装備しております。

また、その他の消防車両5台につきましては、バール、はしご、シャベル及び投光器といった簡易な救助資材にとどまっております。

2点目の消防団の救急救助活動に必要な器具の各分団への配備状況につきましては、これまで消火活動に重きを置き整備に努めてきたところであり、現有の東・西庁舎消防車庫、第1分団詰所、第5分団詰所及び今後整備を予定しております第3、第4分団詰所の計6カ所に救助資機材を配備していく必要性を感じております。

3点目の上記機材不備の対処でございますが、ご指摘のとおり愛知県発表の巨大地震発災直後の最大被害想定に対し、常備消防のみでは対応できないと予想されます。災害規模が大きくなれば、常備消防初め防災関係機関も被災することとなり、迅速な対応が求められる救助活動に時間を要すことが危惧されます。

愛知県が定めました大規模災害時における消防団活動指針におきましても、消火活動同様に救助救出活動は重要な任務でございますので、今後、救助資機材の充足につきましては分団単位で計画を定め整備していくとともに、団員による機材の操作習得に努めてまいりますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。

 

 防災環境部長(桑原邦匡)

市の総合的な防災力を高めるためについて、お答えいたします。

1点目の市が行う地区防災計画策定への啓発活動の現状でございますが、現在、鹿田自治会及び九之坪自治会の町内会単位において、地区防災計画を作成する動きがあることを承知しております。

地区防災計画は、地区居住者が自発的に作成することにより、災害時に誰が何をどれだけ、どのようにすべきかを想定することにより地域コミュニティーを維持、活性化することにつながります。

したがいまして、これまでと繰り返しになりますが、策定後の地区防災計画を1つのモデルとして、その目標や課題の定め方などを他地区の参考となるよう周知啓発に努めてまいります。

2点目の各自主防災会における救急救助機材の配備状況につきましては、間近の3年間におけます備蓄実績を俯瞰してみますと、各自治会における備蓄品に対する考え方の違いや温度差があり、防災資機材なのか消防用ホースなのか、はたまた非常食なのか、一様ではございません。

しかし、どの地区におきましても計画的に拡充され、更新されている状況でございます。

3点目、4点目についてでございますが、市の自主防災会事業補助金等交付要綱における補助対象事業において、自主防災会の運営、自主防災訓練、講習会、研修会など、行事の開催に必要な物品類の購入につきましては全額を市負担で賄っております。

また、消防及び防災資機材の購入、修繕、詰めかえ、または防災備蓄品の購入につきましては、50%の補助率により自治会単位で組織された自主防災会に補助をさせていただいております。

しかしながら、これまで各自主防災会がどのような資機材をどのくらい保有しているのか、市では把握ができていないのが実情です。いつ発生してもおかしくない巨大地震に備えるためにも、共助の中心となり得る自主防災会に対し、今後できるだけ早期に調査させていただく所存でございます。

5点目の地域の消火栓資機材の保守管理費用の地域負担についてでございますが、まず消防署及び消防団が使用する消火ホースは65ミリ口径でございますが、一方、地域における消火栓は、40ミリの小口径の住民による自衛目的として初期消火用の消火栓と考えております。

また、その資機材の点検及び整備を一部ご負担いただくことによって消防資機材の場所や取扱方法を把握でき、もって地域の防災力強化につながるものと考えておりますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。

 

 沢田 哲

るる答弁いただきましたが、正直言って今の現状での答弁はこれが精いっぱいだろうなあという気はしております。

ただ、この質問は本当に待ったなしの南海トラフ大地震など、必ず起こるであろうとされる大震災に対する必要で重要な備えのこれは緊急質問という形で私は取り組ませていただいております。

災害時には、行政だけでなく、その対応というのは市民の方々のお力をかりなければ絶対に対応できないのは現状ではないかと思っております。

そうした中、市民の命を守っていただき、そして市民の安全・安心を確保するためにも、地域を含んだ官民一体での大震災に備える体制を確実にぜひ構築しようではないかなあと、そんなようなことで私たちも一生懸命これは努力させていただき協力させていただきます。

今後とも、1人でも多くの命を救うため、またたとえ1人の命でも大切にする北名古屋市独特の取組というものに取り組んでいただくことを強く、本当に心より希望するものでございますので、この質問に対するというか、これは答弁は結構でございますので、ぜひ今後の取組のほどをよろしくお願いしたいと思います。

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