浅利公惠
最初に、西春小学校の研究発表会について質問いたします。
令和6年第3回定例会において、私は西春小学校の研究発表会への取組について、研究をどのように進めているか、研究発表会をどのような内容で開催するかなど質問させていただきました。
答弁では、研究主題を基に設定した目指す子ども像の達成に向けて、児童の国語の力を伸ばすことができる手だてを考え研究授業にて実践を繰り返していることや、国語科の学習者用デジタル教科書を活用することによる有効性について、詳細な答弁がございました。
また、研究発表会については、11月20日、体育館にて全校児童による合唱を披露し、各クラスで公開授業を行った後、研究協議や記念講演を行うなどの答弁がございました。
研究発表会に参加した方から、当日の様子として、歓迎行事での全校児童による合唱、公開授業における各クラスでの授業の進め方、研究協議における西春小学校の教員と各学年の代表児童が登壇した際の参加者の質問に対する受け答え、そして記念講演まで、言葉をキーワードとした研究内容と発表会の構成が、一言で表すとすばらしかったと聞いております。
令和元年より始まった文部科学省のGIGAスクール構想により、本市においては令和2年12月に1人1台タブレット端末の環境が整備されました。
学校でタブレット端末を活用した授業が行われるようになり、児童・生徒はデジタルデータの利用を体験的に学び、自分の学習に役立てていると聞いております。
ICTの活用が特別なことではなく日常的となり、学校の授業スタイルは劇的に変わり、個別最適な学びと協働的な学びが進められています。
そういった意味においても、この研究発表会は、子供たちの可能性を大きく広げるための指導の在り方を考える重要な場であったと認識しております。
そこで、3点質問させていただきます。
1点目、研究発表会に参加した方の感想はいかがだったでしょうか。
2点目、研究発表会を終え、約2年間にわたる研究の成果をどのように捉えていますか。
3点目、今回の研究を今後の北名古屋市の教育にどう生かしていくのか、お聞かせください。
次に、学校の水泳授業について質問します。
令和6年10月2日に開催された北名古屋市総合教育会議において、学校の水泳授業について議論されたことを市ホームページに公開されている議事録で確認しました。
会議では、水泳授業の目標や市内小・中学校の水泳授業の現状について、出席した中学校長に説明を求めた上で、令和7年度から中学校の水泳授業については中学1年生のみ実施する方針が議論されておりました。
あわせて、中学1年生の水泳授業については民間の屋内温水プール施設を活用し、中学校の学校プールは使用しないことが検討されておりました。
そもそも学校では、各学校の教育目標の実現、具現化のため、子供の心身の発達に応じ、学校長の責任において、授業時間数との関連において総合的に組織した学校の教育計画が作成されます。
この学校の教育計画が教育課程であり、この教育課程に基づいて授業を実施されていると認識しています。
これまで本市における中学校の水泳授業は、1年生から3年生まで当然のこととして実施されてまいりました。
令和6年度においては、4つの中学校は学校プールで水泳授業を実施し、西春中学校と訓原中学校の2校については、学校プールが老朽化により使用不可となったため、民間の屋内温水プール施設を活用して水泳授業が実施されております。
全国的に見ると、学校プールを建設しない学校、水泳授業を廃止した学校があるという報道もあり、今学校プールの維持管理を含めた水泳授業の在り方は過渡期にあると感じています。
令和7年度から、市内6中学校が足並みをそろえて中学2年生と3年生の水泳授業を実施しないこと、また水泳授業を1年生のみとし、民間の屋内温水プール施設を活用していくという方針は、大きな変革であるとともに、本市の教育活動における大きな決断であるとも考えます。
そこで5点質問いたします。
1点目、改めての確認ですが、中学校の水泳授業についてはどのような取扱いとなっているのでしょうか。
2点目、中学2年生、3年生が水泳授業を取りやめた後、夏季の体育授業の対応はどうするのでしょうか。
3点目、中学1年生の水泳授業について、民間の屋内温水プール施設の活用に当たり、どのような計画をされているのですか。
4点目、令和7年度以降の本市の水泳授業の方針について、生徒や保護者はどのような反応を示していますか。
5点目、本市における中学校の水泳授業を改革することで、教育活動にどのような効果を期待しているか、お聞かせください。
教育長(松村光洋)
西春小学校の研究発表会について、お答えいたします。
1点目の研究発表会に参加した方の感想についてですが、各学年、各学級がとても温かい雰囲気の中で、子供たちが自分の考えを伸び伸びと、生き生きと発表する姿に感動した。
また、学習者用デジタル教科書の活用も含めた教員の授業力を評価するなど、研究を称賛する声が多数教育委員会に寄せられています。
2点目の研究発表会を終え、約2年間にわたる研究の成果をどのように捉えているかについてお答えいたします。
西春小学校では、今改めて言葉が持つよさや国語の大切さを自覚して、話すこと、聞くこと、書くこと、読むことの4つの力をバランスよく身につけ、思いや考えを表現し伝え合おうとする態度を養っていくことが答えのない社会に適応する子供たちにとって必要だと考え、子供たちに言葉の力を身につけさせることについて徹底追求しました。
いかにAI、人工知能が発展しても、言葉の力は普遍であり、とても大切なものです。
今回の研究で、言葉の力が伸びた、そして今後も伸ばそうとする西春小学校の子供たちは、きっと自らの未来を切り開いていけると確信いたしており、これが研究の成果と捉えています。
3点目の今回の研究を今後の北名古屋市の教育にどう生かしていくかについて、お答えいたします。
今回の研究は成功裏に終わることができました。
こうした中、生き生きと授業に臨む心豊かな子供たちの姿と、学習者用デジタル教科書の活用も含めた教員の授業力の質の高さに感銘を受けた県内の各学校から、2年間の研究経過や指導方法の詳細を聞きたいとの要請が今届いております。
チーム・ザ・西春小学校を核として、北名古屋市、北名古屋市教育委員会、そして北名古屋市小・中学校長会が一丸となったチーム・ザ・北名古屋として取り組んだ国語科指導のメルクマールとなるこの研究成果を、今後西春日井地区や愛日地区はもとより、尾張部、全県へも発信し、愛知の教育の振興、発展に向けて邁進していくことが本市教育委員会の使命であると考えております。
この研究を糧として、誰一人取り残すことがない持続可能な社会のつくり手の育成を目指し、そのツールとしてICTを基盤としながら、より質の高い学びの実現に向けて、学校、教員は研究と修養に励んでまいりますので、引き続き北名古屋の教育の充実に対する議員各位のご理解とご協力を切にお願いするものでございます。
以上、答弁といたします。
教育部次長兼学校教育課長(安井政義)
学校の水泳授業について、お答えいたします。
1点目の中学校の水泳授業についてはどのような取扱いとなっているかについてですが、体育分野の領域及び内容の取扱いにおいて、水泳授業は中学1年生と2年生の各年の必修となっておらず、2学年のいずれかで実施する内容となっています。
中学3年生については、水泳、器械運動、陸上競技、ダンスの4つの領域から1つ以上を選択する取扱いとなっています。
2点目の中学2年生、3年生が水泳授業を取りやめた後、夏季の体育授業はどうするのかについてですが、水泳以外の単元で教育課程の作成を進めており、各中学校で運動に適した環境において体育授業を実施してまいります。
なお、健康、安全に関する水泳の事故防止に関する心得については、3年間を通して実施することを申し添えます。
3点目の中学1年生の水泳授業について、民間の屋内温水プール施設の活用に当たり、どのような計画をされていますかについてですが、民間の屋内温水プールの週1回の休館日において、2校ずつ5月から12月の期間で水泳授業を行います。
各学校と民間の屋内温水プールの移動は貸切バスを手配します。
なお、水泳授業の時間数については、これまで1学年で実施していた時間数より多く設定し、短期集中による指導を計画しています。
4点目の令和7年度以降の本市の水泳授業の方針について、生徒や保護者はどのような反応を示していますかについてですが、本市の水泳授業の方針は、11月末に中学1、2年生の生徒に説明するとともに、保護者へ文書でお知らせしました。また、現在小学6年生の保護者に対し、各中学校の入学説明会で説明をしました。
生徒の反応としては、驚きの声も一部ありましたが、概ね好意的な意見が挙がっていると報告を受けております。
保護者からの問合せもございませんでした。
5点目の本市における中学校の水泳授業を改革することで教育活動にどのような効果を期待しているかについて、お答えいたします。
これまで学校プールで実施していた水泳授業は、6月中旬から1か月程度の間で予定するものの、梅雨の時期であるため、小雨の中での実施や、雨で中止となることが多々ありました。
また、近年の気温の上昇による暑さ対策など、授業に適した環境で実施できない日もありました。
この状況を踏まえ、中学1年生については、2年間で履修する内容を快適な環境の中で集中して実施できるとともに、民間の水泳インストラクターの指導も受けることができる授業形態とすることで泳力の向上が期待できます。
さらに、民間の屋内温水プール施設を活用することにより、学校プールで必要となる給水、水質の管理などがなくなり、教員の負担軽減に大きくつながることになりますので、小学校での展開も見据えながら、学校の働き方改革を進めてまいりたいと考えております。
ご理解賜りますようお願い申し上げます。
浅利公惠
ありがとうございます。
中学校2年生、3年生の夏の体育授業について、運動に適した環境で体育授業を行うという答弁がございました。令和6年度の補正予算で、中学校体育館の空調機設置に係る実施設計が計上されました。
令和7年度の夏の授業に体育館の空調機の設置は間に合わないのでしょうか。
浅利公惠
夏の間、運動に適した環境で体育授業を行うということで、2、3年生はプールがないので、そのときに運動に適した環境で体育授業を行いますということで、それで空調機のことを。
教育部次長兼学校教育課長(安井政義)
中学校の体育館の空調機設置については、工事費を令和7年度の当初予算で計上することで準備を進めておりますが、そちらのほうも市議会で予算を認めていただければ、4月に契約して工事を着工したいと考えております。
実際、空調機の室外機のほうが受注生産方式なので、いつ機器が納入されるかによって体育館を使用できる時期が変わってまいりますので、当局としては遅くとも7月までには体育館を使用できるように整備したいと考えておりますけれども、機器の納入が早ければ6月の授業に間に合うという状況もございますので、間に合わない場合においても運動に適した環境で体育授業を行ってまいりたいと考えております。
よろしくお願いいたします。
浅利公惠
ぜひ今の夏のプール、自分の小さいときに、学校のときに暑いプールサイドを、足をやけどしそうになっていたことを今ちょっとふと脳裏によみがえりました。
ぜひ今のこの暑さに対応できる、そういう体育の授業の進め方、私はぜひ少しでも早く進めていただけたらなという思いではおります。
あともう一つ、最後の質問になります。
小学校の水泳授業についても検討していく旨の答弁がありましたが、どのような方向性を検討しているか、お聞かせください。
教育部次長兼学校教育課長(安井政義)
小学校の水泳授業についても検討していくという答弁をさせていただきましたが、現在10校のうち2校が学校プールの老朽化によって使用できなくなっているため、民間の屋内温水プール施設で水泳授業を行っているという状況がございます。
現状では、学校プールが使用できなくなったら民間の屋内温水プール施設を活用していくというような考えで進めておりますが、将来的には全ての児童が快適な環境の中で水泳授業を実施できるように、学校の水泳授業については考えていきたいと考えておりますので、ご理解賜りますようよろしくお願いいたします。