1. 児童クラブ及び放課後子ども教室の見直しについて 2. 校外学習の充実について 3. 熱中症対策について 4. 教科書のデジタル化について

 熊澤真澄

将来を見据えた子育ての取組について質問させていただきます。

初めに、児童クラブ及び放課後子ども教室の見直しについて。

現在、児童クラブ及び放課後子ども教室は、保護者が就労等により昼間家庭にいない小学生のために設置されています。様々な保護者のニーズに合わせた事業であると思います。

しかしながら、もう少し利用者の保護者に寄り添った利用単位及び単価の設定、保護者の働き方に合わせた利用時間が短い方の低額利用料の選択等、誰もが気軽に利用できるよう利用料金について保護者の選択肢を増やしてはと思います。

そこで、児童クラブ及び放課後子ども教室の見直しについて、子育て支援課長に伺います。

次に、校外学習の充実について。

学校の中だけでは経験・体験できないことを校外で学ぶ校外学習は、学外での未知の体験により子供自身の新たな興味や関心を発見する機会であり、ふだんの学校生活とは異なる環境に置かれることで子供たちの自己成長につながる大切な学習の機会であると思います。

しかしながら、物価高騰により経済的に厳しい家庭の子供の体験機会が減少するなど体験機会の格差が話題になっている昨今、親がその環境をつくってあげられず子供の可能性を摘むようなことがないよう学校での校外学習を増やす考えはありますか。

各学校で異なっている回数を統一する考えはありませんか。

校外学習の充実について、教育部長にお伺いします。

次に、熱中症対策について。

現在、各学校において熱中症対策が講じられていますが、私が心配なのは小学生の登下校時です。

保護者の方にとっては暑い日が続くと登下校での熱中症が気になり、お子さんにはできるだけ通気性のいい服を着させる、あるいは、道の状況にもよりますが、なるべく日陰を歩くように伝える、帽子や日傘を差すなど、各家庭でいろいろと話し合われているところであります。

登校時間の8時前後は既に日差しは強いです。

下校時間は一日の中で一番暑い時間です。思い切って小学生の下校時間や日陰のある通学路への変更について検討をされてはと思います。

そこで、登下校時間の熱中症対策について、教育部長に伺います。

次に、教科書のデジタル化について。

子供たちの通学時の様子を見ていると、学用品の多さが目に余るときがあります。

学校では日頃より子供たちには置き勉を指導しているとのことですが、教科書など、その他学校に置いても問題のないものを毎日持って帰る家庭もあると伺っています。

保護者の意見としては、指導にも限界があり、早期のデジタル教科書の導入を期待されています。

教育委員会としては、学習用デジタル教科書を活用したいと考えているものの、導入に際しては膨大な予算が必要であり困難ということですが、暑い時間帯に下校する特に低学年の保護者の方は、途中で倒れたらどうなるか、また熱中症にならないか心配されています。

そういった意味においても、早期の教科書のデジタル化を望む声も多いです。

そこで、教科書のデジタル化について今後の方針等を教育部長にお伺いします。以上です。

 

 福祉こども部子育て支援課長(加藤欣一)

児童クラブ及び放課後子ども教室の見直しについてお答えします。

本市では今年度より児童クラブと放課後子ども教室の所管課の一元化を行い、子育て支援課で管理を行っております。運営の委託事業者についても小学校単位で両者同一のNPOへの委託へ統一し、お互いの連携を深めつつ児童の安全・安心な居場所の確保に努めております。

補助金については、児童クラブがこども家庭庁、放課後子ども教室は文部科学省と別々の補助金を受けて運営しておりますが、年々支援員の人件費や施設管理経費等の事業費が増加しているのが現状であります。このような中、国は、児童クラブ運営事業における保護者負担に対する考え方を、国、県、市の公費負担と保護者負担の割合がそれぞれ50%であるべきと示しております。

児童クラブについては、令和3年10月から段階的に利用料金を改正し、令和5年10月から現在の月額一律7,000円となっております。

令和6年度予算で積算しますと、保護者負担割合が42.4%となります。

放課後子ども教室についても、本市においては児童クラブと放課後子ども教室は同等のカリキュラムを行っていることから、令和5年10月から児童クラブと同額の負担をお願いしております。

先ほど申し上げたように、今後も人件費の高騰により事業費が増えることが考えられます。

また、委託先のNPOからも支援員の成り手が少なく、支援員確保に苦慮している状況であると聞いております。

今後も本事業の安定した取組を継続していくため、さらなる質の確保に努める必要があるほか、利用者目線に沿った事業を行っていくためにも他市町の状況を確認し、利用時間及び利用料金等の在り方を研究し、事業を進めていきたいと考えておりますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。

 

 熊澤真澄

ありがとうございました。

今、答弁の中で、利用者目線に合った事業を行っていくためにも他の市町の状況を確認し、利用時間及び利用料を研究し、事業を進めるとありましたが、そこで再質問をさせていただきます。

近隣市町の状況を踏まえて、安いところもあるし、事業内容もちょっと違うかと思うんですけど、利用者の保護者に寄り添い、また働き方に合わせた利用時間が短い方の低額料金の選択肢を増やす考えはありますか。再度お聞きします。

 

 福祉こども部子育て支援課長(加藤欣一)

ただいまのご質問の内容にお答えさせていただきます。

現状、利用料金を改正することは考えておりませんが、近隣市町の状況を確認し、利用者に寄り添った料金設定等を研究していきたいと考えております。

また、今後の質の確保に努め、本事業を安定して継続していくために取り組んでいきたいと思っておりますので、ご理解いただきますようよろしくお願いいたします。

 

 熊澤真澄

ということは、選択肢を増やす考えは研究するというような理解でよろしいですか。

それをちょっと再確認して終わります、ここは。

 福祉こども部子育て支援課長(加藤欣一)

先ほどもちょっと申し上げたとおり、近隣市町の状況を確認しまして、保護者の視点に沿った料金設定をできるように研究していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 

 教育部長(鳥居竜也)
校外学習の充実についてお答えいたします。

校外学習を、児童・生徒が日常の学校生活から離れ、自らの身体を通じて実際に体験して学習する活動全般として整理し、自然や文化などに親しむ体験活動の重要性を説明させていただきます。

体験活動は、豊かな人間性、自ら学び自ら考える力などの生きる力の基盤、子供の成長の糧としての役割を期待し、各学校が取り組んでおります。議員ご指摘のとおり、各学校で回数が異なり、内容においても学校・学年によって様々な状況です。

この理由といたしまして、体験活動の場所として、学校の近くにある畑、地域にある身近な企業や福祉施設等を活動先に選んでいることから、結果として内容が異なることとなっております。

また、教科ごとに教室で実施する授業と校外で実施する授業との割合の中で各学校が自由にカリキュラムを設定できることから、回数も異なっております。

内容や回数が異なるものの、全ての児童・生徒が自然や文化、社会の現実に触れる実際の体験活動を通じて感動したり驚いたりしながら問いを深める中で、自然の在り方や実際の生活を学べるよう各学校が取り組んでおりますので、教育委員会では各学校が創意工夫した体験活動を後押しする形で支援しております。

今後におきましても体験活動の機会の充実に努め、児童・生徒が自らを高め、予測困難な時代をたくましく生き抜く力を育んでまいりますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。

 

 熊澤真澄

ありがとうございました。

今回、私の質問に対して教育委員会及び学校の考え方として、児童が自然や文化等々体験を通じて驚きや感動を深め、実際の生活を学ぶ取組を行っておる、創意工夫して各学校においてやっていただいておるというのがよく分かりました。

子供たちも自己成長につながる大切な学習の機会であると思います。

これからも続けていただきたいと思いますが、そこでちょっと質問なんですが、先ほど自分が質問したみたいに物価高騰により経済的に難しい家庭の体験学習はどんどんどんどん減っている。

本来は親が子供の成長のためにいろんなところへ連れていく経験をさせるのがあれだと思うんですけど、なかなかそういうことがやっていただけない各家庭もあります。

そのようなことがある家庭があるということで、学校で校外学習をもう少しずつでも増やしていただくようなことは考えられておられますか。

また、校外学習、遠足とか何かだと思うんですけど、連休の合間を縫って学校が、この日は皆さん集まりやすいで行けるんかなというところに、家庭の事情で実家に帰らないかんとかいろいろで休まれるということも聞いております。

そんなようなことがないように、その辺のことも配慮した日程調整のほうをお願いしたいなということで、再度お聞きしたいと思います。よろしくお願いします。

 

 教育部長(鳥居竜也)

議員がおっしゃられるとおり、今、ご家庭の事情で、親の収入格差が子供の体験の格差につながっているというご指摘、そうだと思います。

今年度、これは校外学習ではないんですけれども、子ども文化事業という学校に赴くものも同じ趣旨でございます。

今まで劇場に行けない子供たちも、学校の中でそういった音楽家とか、ほかのプロの方のものを聴かせたりするというのは、そういったものに基づいているものでございます。

ご指摘のとおり、市内の企業等も今非常に協力的に、そういった校外学習というのにご協力いただくということを聞いておりますので、学校のニーズと、そこの部分を踏まえまして体験活動というのは実際に大切なものとして取り組んでいきたいと考えておりますので、ご理解賜りますようお願いいたします。

 

 熊澤真澄

先ほど最後にちょろっと言った日程なんかについても、ちょっと配慮のほうをお願いしたいなあというふうに思っております。

学校とかいろんな都合があるかと思うんですけど、せっかく子供も楽しみにして家庭の事情で行けないという日程がないように、連休の頭でやるというようなことがないようにお願いしたいなと思うんですけど、その点、どう考えて。

 

 教育部長(鳥居竜也)

申し上げられた、ご家庭のそういった部分で参加できない子がないようには学校のほうで調整を進めてまいりたいと思いますんで、よろしくお願いいたします。

 

 教育部長(鳥居竜也)

熱中症対策についてお答えいたします。

登下校時の熱中症対策については、涼しい服装に心がけること、中学校では体操着での登下校も可能としております。強い日差しを遮る帽子の着用や日傘・雨傘の活用、首元を冷やすネッククーラーの使用も推奨し、家庭の協力を得ながら熱中症対策を講じております。

熱中症対策として小学校の下校時間を変更するというご提案ですが、学校・家庭に及ぼす影響が大きく難しいと考えます。

現在の教育活動を基本に、荷物を減らすことはもとより、集団下校前のグラウンドの待機時間を短くすることや児童が水分を補給することを確認してから下校させる対策などに努めており、さらに徹底してまいります。

また、日陰のある通学路を検討することにつきましては、十分な検討が必要になってまいります。

通学路は集合場所として学校までの最短距離とすることが望ましいところですが、交通安全や防犯上の観点から、より安全・安心な通学路を毎年見直しながら現在に至っております。

見直しの観点は、交通事情の変化などを視点に、学校・地域・市関係部局が連携し検討しておりますが、熱中症予防のために日陰のある道路を通学路にするという観点も当局が併せ持ちながら、より安全・安心な通学路の見直しを進めてまいりますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。

 

 熊澤真澄

ありがとうございました。

集団下校のときに児童が十分水分を補給しているところを確認して下校させているというようなこととか様々な熱中症対策が講じられている、学校と教育委員会が考えてみえるということがよく分かりました。

しかしながら、私としては小学校の下校時間を変更してほしいんですけど、学校・家庭に及ぼす影響が大きくてすぐに行うことは難しいというようなことが答弁されました。

そこで、1つ提案なんですけど、下校時間において気温とか湿度、暑さ指数のほうが高い場合、当然何度以上という基準が必要と思いますけど、下校時間を少しというか遅らせて、その間、教室で涼しいところで待機して、その後、下校をさせることは可能ではないかなと思いますけど、教育委員会と検討されてはと思いますが、その点について再度お聞きします。

 

 教育部長(鳥居竜也)

学校のほうでは児童・生徒の安全を第一に教育活動を進めておりまして、ご指摘のとおり、今、例えば先般、雷等が鳴るような状況がございましたが、ああいったときにはやっぱり一時下校時間を遅らせたりとか、そういったことも考えております。

その部分でご指摘いただきました暑さ指数を一つの基準として、本当に今、猛暑というか危険な暑さという部分のこともございますので、そういった部分には一つの考え方として検討していきたいと考えておりますんで、よろしくお願いいたします。

 

 熊澤真澄
ありがとうございます。

大変いい答弁ありがとうございました。

ただ、大人の目線とちっちゃい子供、私にも孫がおるんですけど、もう真っ赤な顔で汗だく。

やっぱり跳ね返りが強いということもありますもんで、その点の考慮もしながらもう少し踏み込んだことで考えていただきたいと思いますけど、よろしくお願いします。

 

 教育部長(鳥居竜也)

今、先ほど申し上げた暑さ指数を指標とする場合、学校のほうでは今までだと教員とかの感覚というところでやっていたんですが、そこは数字を読んで教育活動を続けるかどうかという判断をしております。先ほど申し上げたとおり、本当に危険な部分での数値というところが出た場合には、その検討もしていきたいと考えておりますので、お願いいたします。

教育部長(鳥居竜也)

教科書のデジタル化についてお答えいたします。

教科書のデジタル化の今後の方針についてですが、積極的に導入していきたいと考えております。

現在本市では、学習用デジタル教科書については愛知県教育委員会の取組を活用し、英語を小学5・6年生と中学校1年から3年までの全ての小・中学校に導入しております。

また、算数を小学5・6年生が5校、数学を中学校1年から3年生までを3校に導入しております。さらに、市独自の取組として西春小学校のみ国語を研究授業のために全学年に導入しております。

学習用デジタル教科書の有用性については学校現場の意見として確認しておりますが、導入が進まないのは事業費の問題です。

これは全国の教育委員会が抱えている課題であり、国に対して国費での導入を求め続けているところです。

引き続き国の動向を注視しながら、学習者用デジタル教科書の積極的な導入に努めてまいります。

その複合的な効果として、登下校時の荷物が減るということで熱中症予防の対策になるとの認識は議員と同じでございます。

今後におきましても児童・生徒の学習環境を豊かにする取組を進めてまいりますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。

 

 熊澤真澄

ありがとうございました。

前向きに教育委員会としては、積極的にデジタル教科書を導入していきたいという答弁でありました。

それと裏を返すようなんですけど、どの市町も事業費が高いということで問題があり、国に対していろいろ手だてを立てて求めていただけるということで、多分、愛知県市長会か全国市長会でも、市長、導入してほしいという要望書は出されておると思うんですけれども、引き続きお願いしたいなというふうに思っております。

その中でも、先ほど説明があった愛知県教育委員会の取組を我が市はうまいこと活用して、一部の学校ではありますけど、取組が始まっているということをお聞きしました。

子供たちのためにも一日も早く愛知県の取組が全小・中学校に導入されることを願います。

そこでお聞きしますけど、愛知県に引き続きこの教科、この教科も手を挙げていただいてやるということで、今後も増やしていく考えはございますか。

それと、先ほど私の質問で、荷物が減るよ、熱中症対策の要望で、置き勉の指導を恐らく各学校、先生たちが指導していると思うんですけど、もう少し効果が見える徹底した指導をお願いできんかなと思いますけど、その辺、よろしくお願いします。

 

 教育部長(鳥居竜也)

デジタル教科書についてでございますが、本当に概算になるんですけれども、大体1教科1,000円ぐらい。これを小・中学校13教科、全児童7,400人で考えますと約9,600万。それに設置費等もかかりますので、全教科を小学生に入れるとなると、約1億円ぐらいの予算になるというふうに概算で見込んでおります。

先ほど申し上げましたように、今、算数・数学については半分の児童が行っているということがございますので、まずは教育委員会としましては全員に算数と数学についてはデジタル教科書を導入できるように愛知県の教育委員会のほうに都市教育長会等を通じましてお願いしていきたいと考えております。

あと、置き勉のほうの指導をしているんですけれども、その部分について、自分たちのほうではお願いしていて、お子さんが今どこまでというところもございますので、その部分についてもまた学校を通じまして置き勉の指導をしていくということは徹底して考えていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

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