戦後80年を迎え、日本の政治経済に様々な変革が求められる時代になってきました。
地方自治体においても、変わりゆく社会福祉の制度への対応、公共施設の老朽化への対策など、多くの問題に対する改革が求められます。
それに伴い、地方自治体のトップは、財政的な制約、社会情勢、市民の声などを考慮し、協議、検討を行って、実施、保留、却下を判断することが求められています。
判断は迎合するのではなく、現在と将来を見据えた判断が求められ、時には孤独な判断が求められることもあるのではないでしょうか。
太田市長は、「ともに進める、新しい北名古屋」をスローガンとし、安心して住み続けられる北名古屋市にするために、5つのお約束と行政改革を公約として掲げられております。
5つの約束、①市民の命と生活を守る。新型コロナ感染症対策。
医療機関と連携した市民相談窓口を設置、市民生活や市内事業者への支援、保育園や学校をはじめとする各施設の感染防止対策。
②子育て・教育の充実。英語教育の推進。ALTの増員、就学援助世帯等へ家庭学習用Wi-fiルーター支援、保育園においておむつ持ち帰りを廃止、子供見守りシステムを導入、AIを活用した保育所入所システムを導入、経験豊富な高齢者の力を利用した子育て・教育サポーターシステムの構築。
③安全・安心な環境づくり。大規模災害に備えた避難所の整備、太陽光発電の設置、空調施設の整備、公用車のEVプラグインハイブリッドカーへの切替え、防災対策にドローンの活用、防犯カメラの増設、豪雨・洪水に備え雨水貯留の整備と河川・水路の整備。
④頼れる福祉。健康快適都市の再構築、健康管理・予防医療の推進、ICTを活用した医療・福祉の充実、老老介護・ヤングケアラーの負担軽減への対策、障害者が日常生活で活躍できる支援。
⑤まちの活性化。各地域で市民との対話集会を定期的に開催、空き家、空き店舗、公共施設を利用し、地域起業家や市民活動団体を支援、市役所・図書館のフリーWi-fi導入、西春駅前の日曜日歩行者天国の実施、市制20周年に向けて市民と共に北名古屋市基本条例を制定。
①から⑤を実施するために私が進めたい行政改革。市長給与20%カット、合併16年間の施策を検証し、財政悪化の要因を解明改善、行政の効率を上げるためデジタル化を推進、デジタル化を設立するため採用年齢制限を撤廃し、外部の中堅幹部を登用、市役所の働き方改革の実施、テレワーク導入、ノー残業。
太田市長は以上の公約を掲げ、2022年4月17日の選挙で当選され、2026年4月に任期満了を迎えられます。
私的には、公約を検証すると、達成、未着手、進行中など区分けできるかと思います。
市民説明会を開催し、行財政改革を市長が直接市民に広く説明したことは大いに評価するところです。
また、地域、団体などと市民対話集会を開催し、幅広く意見交換を行い、市長が直接市民の声を聞き、説明したことにより、市民と行政の距離感が身近になったことについても大いに評価するところです。
しかし、行政改革を推し進めることにより予算が削減され、結果、事業の廃止、中止、縮小となり、何か申請しても予算がないから断られてしまったという市民の声を耳にします。
行財政改革は賛同しますが、改革計画を市民に示し、丁寧な説明が重要だと考えます。
また、公約にあります市制20周年に向けて、市民と共に北名古屋市基本条例を制定については、今後どのように進めていくのか示すことが必要ではないでしょうか。
残り任期7か月に当たり、市長に質問します。
質問1.未着手公約の実現に向け、今後どのように進めますか。
質問2.今後を見据えた新たな施策のお考えがあればお聞かせください。
以上、今後の太田市政も踏まえ、明確な答弁を期待して私の質問を終わります。
今後の北名古屋市の展望について、お答えをいたします。
1点目の未着手公約の実現に向け、今後どのように進めるかについてでございますが、公約の中で未着手と整理されている施策等につきましては、実施のための財源や社会情勢の変化、制度的な課題整理など、政策の目的を達成するための手段として最適かどうか、目指すゴールを見据えながら進める必要があると認識しております。
市長として職務に当たる中、これまで行政の徹底的な透明化、説明責任、インクルージョンの3つの基本方針に基づき、市民説明会や対話集会の開催を重視し、市民の皆様からのお声を直接聞きながら市政に反映し、進めてまいりました。
議員ご指摘の自治基本条例につきましても、市民を巻き込み、議論を重ねることが必要と考えております。
近年の全国的な傾向や様々な課題を踏まえますと、条例の制定にこだわることなく、市民活動センターμ-base(ミューベース)やデジタル技術などを活用して、新しい北名古屋市について多くの市民が話し合い、市民一人一人がまちのために何ができるかを考え、行動することが適切ではないかとの考えに至りまして、共創のまちづくり宣言として今取りまとめ、そして取り組んでまいりたいと考えております。
私のモットーである「ともに進める新しい北名古屋市」の下、今後も市民ニーズの把握や事業の優先順位を明確にし、公約の実現に向け着実に取り組んでまいります。
2点目の今後を見据えた新たな施策の考えについてですが、令和4年12月に行財政改革実行プランを策定し、事務事業の見直しを進めながら財政健全化に取り組んでいるところでございます。
限られた資源を効果的に活用し、真に必要とされるサービスや、予算や人材を充てていくことを目指しております。
私は、市長就任に当たり、5つの約束を掲げ、市民の皆様との信頼を第一に市政の運営に取り組んでまいりました。
これからも市民の皆様方が安全で安心して暮らせる環境の下、子供たちから高齢者まで誰もが健やかに、そして快適に日々を過ごすことのできる健康快適都市を目指していきたいと考えております。
子育て・教育をはじめとする施策の充実、都市公園の整備や治水対策といった生活基盤の整備や安全対策など、防災、医療、福祉のあらゆる分野において、持続可能で豊かなまちづくりを前進して推し進めてまいります。
本市は、令和8年3月20日に、市制施行20周年という大きな節目を迎えます。
20周年という節目は単なる過去の振り返りではなく、これからの北名古屋の未来を共に描く大切な機会であります。
これまで積み上げてきた成果を礎としつつ、子供たちが夢を持ち、若い世代が希望を持ち、高齢の方々が安心して暮らせるまちを市民の皆様と一緒に築き上げてまいりますので、引き続きご理解とご協力を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
個人の思いなんですけれども、私、今の北野に移り住んで約40年間になるんですよ。
40年前にあそこに住んだときに、玄関に立つと、秋になると、夏頃かな、夏頃になると、ちょうど伊吹山に夕日が沈んでいくんですよ。
真っ赤な日が沈んでいて、これはええところに住んだなあと。
しかも、夏場になると、周辺に工場とか高速道路がなかったものですから、それこそ尾西の花火とか、そういうところからぽんぽん夏場になると打ち上がるのが見えました。
ちょっと裏へ行くと今度は春日井の落合公園か、あそこで打ち上がる花火も見えました。
本当に自分で、自分はいいところに住んだなというふうに思っていますし、今も思っています。
そういうことで、私はちょっときざですけれども、アイ・ラブ北名古屋、住んでよかった北名古屋、今まさに市長のご答弁にありましたように夢と希望を与えるのが市長の責務ではないかと、まさしく私、同感でございます。
この夢と希望のことなんですけれども、質問が重複するかも分かりませんけど、今市長が描いている市民と共につくり上げていく夢と希望というのはどのような内容なのか、将来を見据えた太田市長のお考えをお聞かせください。
私も生まれてこの方57年、この北名古屋市に住んでいるというところであります。
この4年間、私がやってきたことというのは何かというと、健康快適都市をつくるというところがまず前提の、北名古屋市をつくる前提だというところは皆さんもご承知かと思います。
その健康状態を示すものというのは健康診断に当たると思います。
健康診断は一体何かというと、財政課が出した中期試算というものが健康診断の内容だったんじゃないか、あれを見ると、かなり財政的に苦しいところがあるんじゃないか。
我々、体をいろいろ健康診断で見てもらうと、血圧が高くなる、あとは血糖値が上がってくる、中性脂肪が増えてくる、そのときにどうするかといったときに、薬で頼っていくほうがいいのか、それとも食事を制限してカロリーを削って、そして運動をして、その数値を下げていくほうがいいのかというところを考えたときに、私はやっぱりカロリーを抑えて運動をしていくというところであると思います。
ある意味では、行財政改革というのは、市民の皆さんに納得されるというのはなかなか難しいところかもしれません。
だけど、この4年間やってきたことは、まず運動しようじゃないか、そして今まで食べ過ぎていたものをちょっと減らそうじゃないかというところを今やらせていただいております。
そんな中で、去年かその前ぐらいに亡くなられたアントニオ猪木の言葉がすごいいい、元気があれば何でもできる。
取りあえず、まずこの北名古屋市の財政とかいろんなもの、人材に対しても元気をまず出させるために、この4年間を費やしてきたというところが現状であります。
そうすると、体が元気になれば、一番皆さんから要望を寄せられるというのは公園がないじゃないか、緑が欲しい、運動ができる、子供たちがボール遊びできるというものを欲しいという言葉があります。
まず、そういったものにこれから取り組んでいくために、もう少し行財政改革をしっかりやっていかなきゃならないというふうに思っております。
だから、これをやるには我々だけじゃ駄目なんです。
市民の皆さんもみんなを含んで、やっぱりもうちょっと健康な体をつくって、いいまちにしようというのがこれからの北名古屋市に求められることと考えておりますので、よろしくご理解を賜りますようお願いいたします。