避難所等のトイレの整備と各種選挙における投票所環境について

渡邊幸子

通告に基づき2点につきまして個人質問をさせていただきます。

1点目は、避難所等のトイレの整備について、行政のお考えを伺いたいと思います。

先日は猛暑の中、北名古屋市総合防災訓練が実施されました。

年々市民の皆さんの参加もふえてきておりますが、まだまだ災害に対する意識が低いように思われます。

30年以内に70%の確率で発生すると言われている南海トラフ巨大地震、明日起こるかもしれない豪雨災害、9月は台風シーズンでもあります。

突然襲ってくる災害の避難所として、本市では小学校の体育館が指定されていることは周知のとおりです。

ここ北名古屋市においても、避難所の開設が数回あります。避難者の年齢は比較的高いと聞いております。

その中で、避難所での悩み事ナンバーワンはトイレの使い勝手の悪さと言われております。

突然ですが、皆さんは和式トイレで用を足せますか。そうなんです。生活様式の西洋化で、一般成人の方もほとんどの方が和式トイレを敬遠いたします。

高齢者の方は身体的制約もあり、和式トイレはかなり無理のようです。児童に至っては和式トイレの経験すらない子もいます。

一方で、避難所に指定されている小学校の体育館、野外トイレの約70%が和式トイレ、30%が洋式トイレという現状です。

避難所にことさら快適さを求めるつもりはありませんが、ただ食事及び排せつは睡眠とともに人間の最も基本的な行動であり、少しでも快適に避難所生活が送れるためにトイレの洋式化は急務と考えますが、行政としてどうお考えですか。

ライフラインが切断された場合は、トイレの使用自体が困難になる場合もありますが、臭いものにふたをする、一時しのぎにならない誠意ある答弁を期待いたします。

2点目の質問をさせていただきます。

各種選挙における投票所環境について、お伺いいたします。

以前、40年近く見直されていない投票区について、学校区と異なる区割り、毎日の生活動線と全く異なる投票所の設置の改善など質問させていただきましたが、投票所の環境づくりがなされておりません。

この件については、引き続き検討をしていただきたいと思います。

ますます進む少子・高齢化となる中、以前の答弁の中で、今一番力を入れて取り組まなければならないことは、市民の皆様にもっと選挙への関心を高めてもらい、1人でも多くの有権者にみずからの1票を投じていただくための環境づくりと答弁がありました。

その環境づくりの向上に向けた取り組みについて、質問いたします。

総務省は、期日前投票の拡充を自治体に推進しております。平成28年7月の参議院選挙における各市町の投票環境の向上に向けた取り組みについての事例を二、三件紹介させていただきます。

青森県弘前市では、期日前投票所の設置を商業施設(市所有スペースなど)及び大学への設置により、期日前投票数が過去最多となったそうです。

大阪府箕面市では、開始時刻及び閉鎖時刻のいずれも最大の2時間の延長がなされました。

栃木県下野市では、9つのルートを設定し、巡回型の無料送迎バスによる期日前投票までの送迎をするなど、20余りの市町の事例集の発表がありました。

本市においても、有権者の負担が軽減できるような期日前投票所の複数化、投票時刻の延長、きたバスの活用方法など、比較的少ない経費で実現できると考えます。

投票環境の向上に向けた取り組みのお考えはありますか。あれば、それはいつからか、答えられる範囲内でご答弁ください。

以上で、個人質問を終わります。

 

 防災環境部長(井上昭人君)

避難所等のトイレの整備について、お答えいたします。

避難所につきましては、現在、指定避難所として市内16の小・中学校の体育館及び保育園などを指定し、災害の規模や状況により小学校、次いで中学校、その他の施設につきましては必要に応じて開設することとしております。

以上の避難所のうち、ご質問の小学校の体育館に隣接するトイレの洋式化につきましては、体育館改修2期工事として各小・中学校で整備を進め、現在までに10校中鴨田小学校及び白木小学校の2校が洋式化を完了しているところでございます。

残る8校のうち、師勝小学校、五条小学校、師勝北小学校、師勝東小学校及び師勝西小学校の5校は一部洋式化をしており、洋式トイレがないのは西春小学校、師勝南小学校及び栗島小学校の3校でございます。

今後、一部洋式化の5校を含め、全ての小・中学校のオール洋式化に向けて体育館改修2期工事の中で計画的に進めてまいります。また、計画的に進める中、避難時、洋式化されていない小学校体育館につきましては、校舎内の洋式トイレをご使用いただくことで対応してまいりますので、何とぞご理解を賜りますようお願い申し上げます。

以上、答弁とさせていただきます。

 

渡邊幸子

順次進めていただける答弁をいただき、ありがとうございます。

先ほども一部で言いましたけれども、ライフラインがもしとまったときのための簡易トイレみたいな設置がいただけたらなと思いますけれども、そういう準備などのご用意はあるかどうか、再度お願いいたします。

 

 防災環境部長(井上昭人君)

小学校の具体的な名前はちょっとど忘れしてしまいましたけれども、2校につきましては、そういった災害時についても対応できるように、つまりライフラインがとまったときにでも対応できるトイレ、こういったものを整備しておるところであって、今後2期工事の中で進める中においては、そういったものも視野に入れて今後整備していくというふうにお聞きしております。

また、防災公園、こういった中においてもライフラインがとまった場合において、簡易式トイレ、こういったものを設置しているというところでございますので、ご理解お願いします。

 

 選挙管理委員会書記長(能村義則君)

投票環境の見直しについて、お答えいたします。

ご指摘をいただきました視点や超高齢化社会の到来、施設の老朽化など、時代や状況の変化に伴う投票環境の見直しは、投票者の利便性や投票率の向上に向け必要な取り組みであるということを認識しております。

投票環境の向上には投票所の見直しも必要ですが、物理的な環境づくりだけではなく、ふだんから啓発活動により有権者の皆様の政治意識の向上を図り、政治や選挙への関心を高めていただく心の環境づくりも重要であると考えておるところでございます。

特に、高齢世代に比べ若年層の投票率が低くなっておる傾向でございまして、若年層に向けた啓発が喫緊の課題であるというふうに認識しております。

もちろん投票のしやすさという投票所環境も、冒頭でお答えしました高齢化社会、施設の老朽化への対応として重要なことでございます。

したがいまして、ご紹介いただきました総務省が公表している期日前投票も含めた投開票環境向上に向けた取り組み事例を参考に、本市の規模、状況に合った投票環境のあり方について研究を進め、若年層の投票意識の向上に努めるとともに学校区を中心とした投票区の再編など、ご指摘いただきました内容を踏まえ、引き続き投票環境の改善に向け取り組みを進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

以上、答弁といたします。

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