1. 保育園等における使用済みおむつの処分について 2. 公共施設のトイレで使用済みおむつの処分ができるか 3. 施設カルテの住民開示について 4. EBPMとオープンガバメントについて

 桂川将典

保育園等における使用済みおむつの処分について。

北名古屋市の運営する保育園での使用済みおむつの処分については、現在、保護者による持ち帰りとなっております。

この取扱いについては、昭和50年頃までの布おむつのライフスタイルが主流であった時代のおむつの取扱いを今日まで続けてきたものと私は理解しております。

また、この使用済みおむつの持ち帰りについては、保育園側も個別に保管する手間もかかり、また保護者も持ち帰る不便があるだけでなく感染症のリスクといった衛生面の問題もあるとのご指摘もございます。

また、おむつの処分についても費用のかかる問題であることと理解もしております。

さて、このたびこの使用済みおむつの取扱いについては、厚生労働省が令和5年1月23日に「保育所等における使用済みおむつの処分について」において、保育所等において使用済みおむつの処分を行うことを推奨する旨の事務連絡がなされております。

全国的な公立保育園のおむつ持ち帰り状況については、ベビージョブが調査した令和4年4月時点における都道府県の結果を資料として添付しておりますのでご覧ください。

東海地方(岐阜、静岡、愛知、三重)全体では46%が持ち帰りとのことで、関東地方での30%と比較しても、おむつ持ち帰りという団体がまだまだ多い状況にあることが分かります。

北名古屋市でも、ぜひともこの機会に保育園における処分を進めていただきたいと願っているところです。

厚生労働省の事務連絡によって、今後は見直しをする自治体も増えていくのではないかと思うところですので、北名古屋市においても子育て支援の政策の一つとして、ぜひとも取り組んでいただいたと考えております。

それでは、北名古屋市での保育園等のおむつ持ち帰りについて、以下の点についてお考えをお尋ねいたします。

保育園における使用済みおむつの処分については早急に進めていただきたいと考えておりますが、所管としてはどのようお考えでしょうか。

また、使用済みおむつを保育園等の公共施設で処分するためには、処分費用が必要となることは致し方ないものでありますが、その費用は幾らかかると見込んでいらっしゃいますか。

過去にも、上野議員の一般質問への答弁で、保護者へのアンケート調査を行った中で、月額数百円程度の自己負担で園での処理をしてほしいとのニーズ調査を行ったと答弁されていらっしゃいましたので、ある程度の算段があってのことだろうと思いますので、ぜひお答えください。

また、使用済みおむつの廃棄物の分類としては事業系一般廃棄物という解釈がされているようですが、産業廃棄物として取り扱っている団体もあるようです。

おむつ処分の費用の算定根拠になることですから、北名古屋市として使用済みおむつの廃棄物分類について、どのように認識されていらっしゃるのか、併せてお答えをください。

続きまして、公共施設のトイレで使用済みおむつの処分ができるところはあるかについてお尋ねをいたします。

先日、所用で2歳の娘を連れて健康ドームを利用したのですが、その際におむつ替え台はあってもおむつを処分するごみ箱がありませんでした。

念のため、職員の方に確認したところ、使用済みおむつの持ち帰りをお願いしているというご回答でした。

乳幼児の健診を行っている施設であるにもかかわらず、こうしたサポートがないというのは誠に残念なことだったと身をもって痛感することとなりました。

それではお尋ねをいたします。

北名古屋市の公共施設での使用済みおむつの処分はできるところはございますか。

全ての公共施設において、特に乳幼児の利用が見込まれる施設においては、使用済みおむつを処分できるようにするお考えはありますか。

北名古屋市の公共施設については、それぞれの施設で所管する課をまたがっておりますので、市の政策の方向性の観点からも、総務部長からまとめてご答弁いただければと思います。

続いて、施設カルテの住民開示について。

令和3年第1回定例会において、公共施設等総合管理計画の進捗並びに運用について総務部長にお尋ねをさせていただきましたが、公共施設等の統廃合の進め方について改めてお尋ねをいたします。

公共施設等総合管理計画には、施設カルテを活用した状況管理の構築をする旨が書かれており、さきの一般質問への答弁においても、公共施設個別施設計画を策定され、情報の効率的な備蓄と効果的な活用を図っているところであると答弁いただいております。

一方で、計画どおりに策定はされているものの、施設の再配置や統廃合などのコスト削減案が独り歩きしてしまう可能性があるため、内部の検討資料にとどめており、開示していないという答弁がされておりました。

住民説明や住民合意形成など、運用への枠組みづくりについては重要な課題として認識していただいているとご回答いただいておりましたので、太田市長が北名古屋市の財政状況などについて住民説明会をお開きになっていることからも、状況も変わってきたのかなと思いましたので改めてお尋ねをいたします。

今後の北名古屋市の公共施設の在り方について、住民に対して根拠を持って説明するため、施設カルテを開示するお考えはございませんか。

続きまして、EBPMとオープンガバメントについてお尋ねをいたします。

これからの市政運営については、合理的根拠に基づいた政策立案(エビデンス・ベースド・ポリシー・メイキング)を進めていくことが重要だと考えております。

先ほどお尋ねさせていただいた施設カルテについても、なぜ統廃合が必要なのかという根拠が住民にも明示されること、すなわち行政の意思決定の透明性の向上が、あれかこれかという限られた財源による選択を迫られざるを得ない人口オーナス期の行政運営に欠かせないものだと思うからです。

政策効果の測定に重要な情報や統計等のデータを活用したEBPMの推進については、国においても内閣府を中心に省庁横断的な取組としてなされているところです。

ロジックモデルによって重要事業成果指標KPIの適切な運用がなされることで、業務内容と政策の適切な運営が向上すると期待されております。

太田市長の施政方針においては、行財政改革の断行と勇ましい言葉で述べられておりました。市民の皆様の理解を得ながら議論を深めるために、昨年に引き続き市民説明会を開催するというお考えも表明されております。

したがって、今後の市政運営においては明確な事業目標の設定、財政規律の確保の両立も同時に行うこと、そしてその根拠の提示の3つが必要となってくると考えます。

住民に対する説明責任と行政の意思決定の透明性を確保すること、北名古屋市民に広く会議を興し万機公論に決する、このような政治姿勢を持って太田市長には奮闘していただきたいとの願いを込めて質問いたします。

1点目、EBPM推進のため、KPIのデータや時系列推移をいつでも誰でも手にすることができるようデジタルツールを活用して住民にも開示する、また行政内部においても各種データ指標の活用を行うためのデータ基盤整備について進めるお考えはありますか。

2点目、EBPMの実践に向けての第一歩目として、北名古屋市の各種計画に設定されたKPI指標について、本質的に活用することを前提として事業目標とKPIの整合性を再度点検し、新たにロジックモデルとして見直すことについてのお考えはありますか。

以上で質問を終わります。

 

 福祉部児童課長(高橋真人)

保育園等における使用済みおむつの処分について、お答えいたします。

使用済みおむつの処分については、他の自治体も施設の実情に応じて対応しておる現状ですが、お示しのとおり、先般、厚生労働省より「使用済みおむつの園処分の推奨について」の事務連絡がありました。

使用済みおむつの持ち帰りがなくなることは、保護者にとっては大きな負担軽減になるとともに、保育士にとっても使用済みおむつを子供ごとに振り分ける業務がなくなることが負担軽減につながることから、本市の公立保育園においても使用済みおむつを各園での処分実施に向けて、近隣自治体や民間施設の状況を把握し、その導入方法を検討し関係機関と調整を進めてまいります。

また、導入に係る費用試算とのことですが、現時点では公立保育園のゼロ歳児から2歳児の約420名分についての事業系一般廃棄物としての処分をする費用額を算定しておるところでございます。

よろしくご理解賜りますようお願い申し上げます。

 

 総務部長(早川正博)

1点目、公共施設のトイレで使用済みおむつの処分ができるところはあるかについて、お答えをいたします。

本市の公共施設では、基本的にごみはお持ち帰りいただく運用をしており、特に乳幼児の利用の多い児童館、子育て支援センター、健康ドームにおいては、使用済みおむつの持ち帰りをルール化してお願いしております。

2点目、全ての公共施設において、特に乳幼児の利用が見込まれる施設においては使用済みおむつを処分できるようにする考えはあるかとのご質問ですが、現在、公立保育園における使用済みおむつの処分を検討しておりますので、特に乳幼児の利用が見込まれる児童館や子育て支援センターについても併せて検討していく必要があると考えております。

一方、公立保育園では保育士による管理が徹底できることに比べ、児童館や子育て支援センターでは不特定多数が利用できる環境であるなど導入に際しては様々な課題があるとも考えております。

公共施設はそれぞれに設置目的や利用者層、利用目的が異なることから、画一的なルールを設定するのではなく、各施設の所管課において研究を進め、適切に判断してまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。

 

 桂川将典

ありがとうございます。

保育園に併せて、公共施設のほうもちょっと見直しを考えるということでお言葉をいただいております。

ありがとうございます。

ぜひとも進めていただきたいと思っております。

1つだけ、今回ご答弁にもありましたように、各施設で適切に判断していくということをおっしゃっていましたけれども、やはりここは市長以下、政策として誘導していく立場にあられる総務部の辺りで、全体調整としての役割としてやはり大きく旗を振っていただいて、こういったところの微妙な困り事の積み重ねてというのが北名古屋市は不便だなとか、そういうことを感じさせることにつながってくるということと、それとあと実際の利用量を考えると、本当に多いところってそんなにないと思うんです、処分の。

出てくるおむつの量が1日に何十袋にもなるとか、そういうのって保育園だけだと思っていて、健康ドームとか多分出てこないと思うんですよね。

そういったところで費用の算定だとか、あるいはそこの処分の仕方なんかでも、おむつ用の専用のごみ箱を置くのか、あるいは簡易にビニール袋で包んでいただいて、今でもあるごみ入れに入れていただいておいて、臭いの発生を抑えながらトイレの掃除の点検のタイミングとかできれいにしていただくような、そういった簡易なやり方も含めて広い視点で考えていただければと思います。

そういう意味で改めて質問させていただきますけど、総務部長のほうで、その辺市の当局全体を取りまとめてその方向性でやっていくという考えでよろしいか、改めて確認させてください。

 

 総務部長(早川正博)

今回のご質問、特に乳幼児ということでしたが、現在出生数の減少という現実において、市として少子化対策がますます重要になってくるこの社会において、市の子育て支援施策を充実させるということは非常に重要であるというふうに考えておりますので、その上で市民サービス、何を行うべきか、市民ニーズ等を十分に鑑みながらまた決定していきたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。

 

 総務部長(早川正博)

施設カルテの住民開示について、お答えをいたします。

施設カルテについては、令和2年3月に策定しました北名古屋市公共施設個別施設計画の一部として、公共施設の棟ごとに築年数に加え屋根や屋上、外壁、内部仕上げ、電気設備、機械設備の5つの部位の劣化状況評価の結果を整理した資料でありまして、近年実施した公共施設の統廃合や行財政改革実行プランに基づく今後の公共施設の適正化に向けた基礎資料として活用しているところでございます。

公共施設の適正化に向けては、市民への説明責任の充実を図ることが不可欠であり、施設カルテの重要性は一層高まるものと認識しております。

一方で、現在の施設カルテは3年前に作成したものであり、その後、公共施設の統廃合が進むなど施設の状況には変化が生じております。

また、行財政改革実行プランに掲げる公共施設の適正化の考え方は、公共施設を維持するための財政負担と、そこから提供されるサービスとのバランスの適正化を図っていくものでありますが、現在の施設カルテには公共施設の維持管理費などコスト面の情報や施設の利用者数などサービス提供面の情報が不足しております。

現在の個別施設計画の計画期間は令和7年3月までの5年間であり、令和6年度には改定に向けた検討が必要となりますので、市民への公表を前提として公共施設の維持管理費の整理など施設カルテの充実を図っていきたいと考えておりますので、ご理解賜りますようよろしくお願いいたします。

 

 桂川将典

今ご答弁いただきまして、中身は初めてこういった場でご説明いただいたと思います。

そうした利用の状況ですとか運用コストが載っていない、それは確かに開示するに値しない資料になっちゃうのかなということで私も理解しますが、今おっしゃられたように令和7年の改定に向けてこれから準備を進めるということなんですけれども、できるだけ早めにできるんでしたら早めにやっていただいたほうがいいんじゃないかなと。

というのは、これから市長も、先ほどからずっと答弁されていらっしゃいますけど住民との対話集会をやっていくだとか、やはりそうした面で住民の方々に対して根拠のある資料を示していく、それがやはり重要じゃないかなと考えております。

そうした面で、特に今一番気になっておるのはジャンボプールなんですけれども、そうしたところの利用の状況だとかコストだとか、我々も正確に把握していない部分もありますし、当然住民の方は知らないことはいっぱいある。

そうした内容をきちっと開示しながら、じゃあどうしていこうかとみんなで話をしていく、そういった材料としてやはりこの施設カルテの開示というのは重要かなと思っておりますので、ぜひともそういったところを早く仕上げてもらえるように頑張ってもらえんかなと思うんですが、ご答弁いただけますか。

 

 総務部長(早川正博)

各公共施設、施設カルテにはそういった情報、いわゆるランニングコスト等の情報は載っていないということは申し上げたんですけれども、現実、利用状況ですとかランニングコストの調査は毎年実施しておりますので、今後公共施設の統廃合、特に施設を検討するということになればそういった情報を当然に議会はじめ市民の皆様にも公表させていただいて、一緒に考えていく必要があるかなというふうに考えておりますのでよろしくお願いいたします。

 

 総務部長(早川正博)

EBPMとオープンガバメントについて、お答えをいたします。

1点目のEBPM推進のためのKPIのデータ等のデジタルツールを活用した住民への開示、及び行政内部でのデータ基盤整備についてでございます。

現在、第2次北名古屋市総合計画第1次実施計画における取組指標進捗の年度別のデータはホームページ上で公開をしており、第2次北名古屋市総合計画第2次実施計画においても公表を予定しております。

今後も各種計画の整合性を図りつつ、職員の政策立案における指標活用スキルの向上に努めることにより、効果的な施策展開や説明責任の充実を図ってまいります。その中で、より効果的な住民への開示方法や適正なデータ基盤整備についても調査・研究を進めてまいります。

2点目の各種計画のKPI指標について、新たなロジックモデルとしての見直しについてでございます。

現在、各種計画において設定している指標は、その当時最適の指標と認識して設定しておりますけれども、今後、各種計画を改定する際は、ロジックモデルに基づき指標を再点検するなど、目標達成に向けて指標が有効に機能するよう継続して検討してまいりますので、ご理解賜りますようよろしくお願いいたします。

 

 桂川将典

ご答弁いただきありがとうございました。

先ほど来申し上げているのはずっとこういったことなんですけれども、施設カルテの開示についても、結局住民の方と対話していく中で、根拠に基づいてどうしてやっていくのかというそのお話ができなきゃいけない。

単純に、私自身はそこのところだけでして、EBPMとか言い換えてちょっと抽象化した話になっておりますけれども、私自身が言っているのはもうずっと変わらなくて、データに基づいて話をしていきましょうと。

そのためのデータを開示できるものにしていきましょうと。

特に大事なのが、経年変化であったりリアルタイムな生の状況だったり、そういった時系列をちゃんと見える化してやる。そういったデータの表示、これがやはり重要かなと思っておりまして、1点目にお尋ねしたデータ基盤整備について、やはりそういったことを進めていただきたい。

我々議会の側も、例えば今の予算書は紙になっておりますけれど、本当は5年前ぐらいから遡ってグラフで見たいなとか思ったりすることもいっぱいあるわけです。

そうしたことが紙ではやれなくて、デジタルだったらできる。そうした方向をこれから行政の中でぜひともつくっていってもらいたいと期待しておりますし、またそれを住民に開示することで住民との対話もはかどっていくのかな。太田市長が進める新しい施策にも、そういったものがきっちりと反映されてくるようなことを私は期待しておるんですけれども、最後にもう一回改めて確認させてください。

今ある様々な計画の中にあるKPIの指標、これについては私が見ている限り、ちょっとあれなんですけれども、言葉を選びますけれども、適切ではないのかなというような内容もございます。

もうちょっと細かくお話しさせていただくと、政策と事業でちゃんと分けてKPIを設定していかなきゃいけないんじゃないかな。ところが、そういったことができていない。

今、私自身もこの質問をする前に当たって、先進事例としていろいろ調べておりまして、京都府京都市さんの事例であったり、あるいは兵庫県の豊岡市さんの事例だとか、結構いいなと思ってみておりました。

そうしたものを先進事例がもう既にございますので、そういったようなところを参考にしていただきながら、今後どういうふうに北名古屋市として進めていくのか、またその効果測定をやっていく、あるいは住民との対話の中で施設の状況はこうなっているからやっていくんだと、そういったものも数値としてお示しをいただければと期待しておるところでございます。

総務部長に、その辺り改めて確認をさせてください。

 

 総務部長(早川正博)

ありがとうございます。

いわゆる政策を検証していく上で、ロジックモデルに基づいて指標をつくっていくというのは非常に重要なことだと思っています。

そういった中で、その時々によってそういったKPI等、それが最適だと思って設定はしているつもりではありますけれども、しっかりその辺り、もう一度目標達成までのいわゆるそういった因果関係等もしっかり考えながら数値を、KPI等を設定していけるように再度努めてまいりたいと考えておりますのでよろしくお願いいたします。

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