神田 薫
初めに、北名古屋市業務継続計画の見直し更新について、生活安全部次長にお聞きいたします。
今月の30日に令和6年能登半島の災害派遣従事機関から対応を学び、来る南海トラフ地震などへの備えとして防災講演会が開催される予定になっています。
能登半島の災害対応に当たられた機関、団体の報告と被災地の医療面を市民の方々に広報をし、まさしく災害は他人事から自分事へとして災害意識を高めていただき、必要な備え等々を啓発されるものと期待しています。
本市では、市民の生命、安全の確保を図り、大規模な災害が発生した場合にも、その責務を果たすべく、業務に必要な資源を適切に確保する体制を事前に整備し、業務継続のための体制を整備し、継続的な改善により対応力を向上させていくことを目的に北名古屋市業務継続計画が作成されております。
ただ、平成30年に計画が改定されてから6年を経過した今、平成23年3月、東日本大震災、平成28年4月の熊本地震の発生で知見を広げられ、令和6年1月には能登半島地震が発生し、以前からの南海トラフ地震防災対策推進地域指定市町村である本市は、過去の知見を参考にして、必要な業務の継続に重大な支障が生じないよう業務継続計画の見直し更新が必要ではないかと感じております。
殊に市政は太田市政に替わり、組織改革による新たな体制がスタートし、組織も人員も変化しているため、計画内容などに昨今ずれが生じている箇所が多々見受けられます。
業務継続計画の取組の章でも業務継続計画は最初から完璧に構築できるものではなく、計画の実効性を確認し、高めていくには、教育や訓練を繰り返し実施するなどの継続的改善によって、徐々に業務継続能力を向上させていくことが重要であると述べられているように、今後のBCM(事業継続マネジメント)に期待をし、見直し更新についてのご所見をお聞きいたします。
次に、公園等の集約から再配置について、建設部次長にお聞きいたします。
都市公園法運用指針(令和5年3月改訂)国土交通省都市局に、都市公園は、人々のレクリエーションの空間となるほか、良好な都市景観の形成、都市環境の改善、都市の防災性の向上、生物多様性の確保、豊かな地域づくりに資する交流の空間など多様な機能を有する都市の根幹的な施設である。(中略)
都市における緑とオープンスペースを整備し、保全、活用し、良好な都市環境を形成していくためには、都市公園法に基づく各制度について、その趣旨にのっとって適確に運用していくことが重要であると述べられています。
今、本市の状況は大きく変化し、少子高齢化に突入前夜と言える状況です。本市は、2027年から緩やかに少子高齢化に突入し始めると予測されています。
また、道路、都市公園、下水道等をはじめとした社会資本の整備には、厳しい財政制約の中での社会資本の効率的な整備、老朽化した施設の適切なメンテナンスが課題となっています。
市内の都市公園16か所、児童遊園86か所という状況は、人口1人当たりの都市公園面積として愛知県内50位と随分整備が遅れています。このような課題に対応するため、まずは市民サービスの見直しの中で都市計画税率の引上げの検討が挙げられ、今後の議論を進める課題として提示されています。
今後の大きな課題として、下水道、公園施設等に当たるとされていますが、都市公園に関する基本的な考えとして、集約から再配置について、市内の都市公園16か所や児童遊園86か所の問題・課題の整理、また時代の変化や多様化するニーズに対して都市公園等の計画等で議論を重ねていきたいところです。
少子高齢化が進行する今日、都市公園においては、特に少子化への対応として、子育て支援機能や高齢化への対応としての健康福祉機能といった社会ニーズの変化に対応した機能を導入することが求められています。
また、木陰がない公園では夏の炎天下で遊ぶ子供たちもいるため、緑陰の確保、防災対策機能の向上、市民が公園の構想や管理への参画を促進することなど、公園に求められるニーズは多々あります。
誰もが利用できる身近な公的空間ですが、その利用目的は様々で、公園というインフラを私たちの暮らしをよくするための資源として、しっかりと生かすための集約から再配置についてご所見をお聞きいたします。
以上で一般質問を終わります。
生活安全部次長兼危機管理課長(牧野一)
北名古屋市業務継続計画の見直し更新についてお答えいたします。
大規模な災害が発生し、行政も被災する状況において、災害応急対策業務の迅速な取組に加え、行政サービスの低下を最小限にするため早期に実施する必要のある復旧業務のほか、通常業務のうち中断できない、または中断しても早期に再開する必要がある業務である非常時優先業務の執行体制や対応手順、業務の継続に必要な資源の確保などをあらかじめ定めた北名古屋市業務継続計画を平成29年度に制定し、平成30年度に改定を行ったところでございます。
しかしながら、議員ご指摘のとおり計画策定後6年が経過し、大規模な機構改革に伴う災害対策本部体制及び所掌事務の変更、社会構造環境の変化に伴う行政事務の増加による非常時における優先業務等の修正を行う必要があると認識いたしておりますが、今年度の機構改革実施後は、梅雨時期を迎えるまでに非常配備体制を優先させて見直しを進めてまいりました。
今後におきましては、能登半島の被災地で災害派遣に従事した職員の活動報告等を踏まえ、業務継続計画の見直しを速やかに実施し、災害対応、休養、業務再開のサイクルを確立し、災害に備えてまいります。
改定時期につきましては、本年度開催予定の防災会議に向けて事務を進めてまいりますとともに、業務継続計画の継続的な改善を行ってまいりますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。
建設部次長兼都市整備課長(大橋敏秀)
公園などの集約から再配置についてお答えいたします。
近年の社会情勢や時代の変化とともに、公園などに対する市民のニーズも多様化しております。
市民生活の質の向上や安心・安全の確保、地域の活性化を図るには、多様化する市民ニーズに応えた公園などを整備し、効果的に活用する必要があると考えております。
現在、本市では、各公園など施設の利用用途や利用状況の調査を進めているところであります。今後は、児童遊園、都市公園、目的はそれぞれ違いますが、市域全体のバランスも考え、適正配置を目指し、横断的な視点から施設の集約化、複合化を進めてまいります。
多様化する市民ニーズに応えた都市公園の新設については、良好な都市景観の形成、防災性の向上、豊かな地域づくりに資する交流の空間確保を目指してまいります。
さらに、子育て支援機能や健康福祉機能の点においては、遊具、健康器具等の整備ばかりではなくプレイパークを推進するなど、多様化する市民ニーズに応えた整備内容を検討してまいります。
以上、答弁とさせていただきます。