現在、わが国の経済は、所得も増え個人消費も持ち直している状況でありますが、実感としての景気回復とまでは言い難く、市当局においても安定した税収が見込めず、厳しい財政運営がおこなわれていると推察します。そのような中、令和2年度予算を編成するにあたり、市政クラブとしましては地域での活動を通じて、多くの市民から寄せられた意見を集約し要望書にとりまとめました。市当局はこのことを見据え、計画的に予算配分をする必要があり、北名古屋市民の将来の生活、福祉向上のために関係の部課が緊密な情報交換を行い、最小の費用で最大の効果を発揮する予算編成に努められたい。
総務部会
1. 行財政改革の推進について
市民税、国民健康保険税等の滞納、不能欠損は、租税公平の原則に反し、善良な納税者に不信感を招くことになる。ひいては市行政の信頼をなくし、財政の逼迫化の要因となっている。全庁的な取り組みにより職員一丸となって、収納率の向上、滞納の迅速な回収対策等に対処されたい。
また、公共施設移転、統廃合後の跡地の活用、売却等の計画的対処を図られたい。
税の課税においては、公平かつ公正な課税がされなければ、市民から市行政に不信感を招くことになるため、課税誤り等が無いよう、適正課税に努められたい。
③企業誘致による税収確保について
企業誘致ならびに既存の市内立地企業の転出防止策による税収確保のため、引き続き県補助金等を活用した支援に努められたい。また、本市立地企業へ公的補助金・減免等の情報を商工会等を通じて広報、周知をはかるよう庁内連携を進められたい。
※会社事務所・工場が本市内にある市外在住の事業主にも、周知を図る方策を図られたい。
中小企業主の中には、資金作り・申請書類作成等が不得意な方々がみえるので、商工会等の指導による申請書代行また公的資金の広報等、優しい助言も本市発展に寄与する方策と考えられたい。
歳出予算の編成について、年度計画を着実に精査し、安易に補正予算を組むことのないように努められたい。
市役所組織を機能強化する機構改革に成果をあげられたい。
自治体戦略(総務省第2次報告)の2040構想に挙げられているRPA導入やAIの活用可能性等を調査・研究されたい。
また、厳しい財政状況を勘案し、特に市単独予算で行う事務事業について、今一度検証することにより、廃止の検討に努められたい。
地域の課題(災害時の共助、高齢者の交流・見守り等)に対し、地域単位で対応できるよう、小学校区を範囲としたコミュニティの成立について調査・研究を進められたい。
※自治会で複数の小学校区をまたぐ場合には、小学校区の再編を合わせて検討されたい。
被災時において集会施設は一時避難所や自主防災会の活動拠点としての利用が想定されるが、避難所としての水害・地震などの災害の想定に対応できる集会施設の構造、収容人数、および適切な配置について検討されたい。
各自治会が行う事業に対し、行政等が行う補助金等の支援策を一覧にまとめ、住民自治による活動を支援されたい。
また、自治会として本来行うべき役割について学ぶ機会を設け、住民自治の推進を図られたい。
福祉・教育部会
福祉関係について
平成27年5月に成立した国民健康保険法等改正法により、平成30年度から県が国保の財政運営の責任主体となりました。本市の国保特別会計が平成31年度以降も安定的な運営が図れるよう、保険税のあり方について検討されたい。
未耐震の保育園については、整備が行えるよう引き続き予算化を行い進められたい。
西春児童クラブは、風と光こどもの国内にあり、学校と児童クラブでの移動が必要であることから、早急に安全対応策を検討し予算化を行い進められたい。
市内の有志や事業所、ボランティアやNPO団体等に対して市当局が働きかけを行うことにより、フードシェアあるいはフードバンクの取り組みを支援されたい。
※月1回ではなく週単位での支援を団体等に働きかけられたい。
教育関係について
虐待・いじめ・不登校・校内暴力等、小中学校教育における永遠の課題であるこれらの発生防止・抑止対策について、平成30年度よりスクールソーシャルワーカーを配置し取り組んでおりますが、より一層の成果を上げるために、関係部門と密な連絡が取れるよう横断的かつ組織的に活動できる仕組みを整備されたい。
校舎の雨漏りや外壁の汚れ、遊具などを調査し、適切な対応を講じられたい。
各小中学校の電気設備は毎年点検を実施されていると推察するが、年次点検
報告書をもとに老朽化による電気トラブルの防止に努められたい。
師勝中学校など校舎内外に設置された未改修の和式トイレは、使用困難な児童・生徒も多く、便秘など健康面での不安を感じている。児童・生徒の健康面を考慮し、各学校の洋式トイレへの改修を検討されたい。
トイレへの移動が困難なことにより事前避難を躊躇される住民もあることから、体育館内へのトイレの設置を検討されたい。また歩行が困難な避難者への対応のため、トイレまでの経路には手すりを設けるなど、早急に適切な対策を講じられたい。
建設部会
西春駅東側地区の駅東線道路の整備延伸、ならびに地区計画を検討し、にぎわいのある価値の高い市街地としての整備を早急に計画されたい。
また、西春駅西側地区を駅周辺のにぎわいの核として、地元商工会・駅前商店街・市当局が連携し話し合いの場を設け、「北名古屋ブランド」の創出に取り組まれたい。
名鉄犬山線の高架化構想の早期実現に向け、駅周辺地域の再開発事業化の促進、および鉄道高架化手法や高架下の活用について検討されたい。
児童遊園の少ない地域(石橋・米野・徳重)への児童遊園の増設を推進されたい。
これまでの経緯で西春・師勝・豊山の3町での建設について計画は頓挫している。危急の事態でも北名古屋市民が安心して利用できる火葬場の確保を図られたい。
徳重・名古屋芸大駅周辺において、駅を挟んで東西の歩道未整備区間を迅速に解消するため市の独自予算化を含めて検討されたい。
周辺道路の安全な交通のため、交差点改良の推進ならびに信号機を必ず設置されたい。
7. きたバスの運行について
(1) 隣接他市町等との連携を図り、コミュニティバスや名鉄などの公共交通機関とのアクセスの向上を図られたい。
対策計画策定以降、大きな進捗が見られており大変良いと評価されている。今後も業務の質を維持するよう努力されたい。
以上