市民生活の安全、安心を 守る水害対策について

永津 正和 永津正和

ことしの夏は天候が安定せず、各地で集中豪雨等による浸水被害が発生いたしております。特に8月に広島市において発生した集中豪雨による土砂災害では多くの犠牲者が出ております。心からお見舞いを申し上げますとともに、一日も早い復旧を祈念いたします。

さて、今回、9月定例会におきましては発言の機会を得ましたので、市民生活の安全、安心を守る水害対策について質問をさせていただきます。

1点目は、雨水貯留施設の進捗状況についてでございます。

平成12年9月に発生いたしました東海豪雨による甚大なる浸水被害を受け、河川激甚災害対策特別緊急事業に基づきまして、新川本線の治水安全度は一定の水準に達しているものの、流域の開発が進展している新川流域において、現状の河川、下水道、流域の施設では十分な安全度に達しているとは言えない現状にあると思われます。
このような状況下において平成16年度に施行された特定都市河川浸水被害対策法に基づきまして、河川管理者である愛知県と新川流域の15市町が共同で浸水被害防止を図るため新川流域水害対策計画を策定し、おのおのがこの計画に基づき水害に強い地域づくりを目指していることはご承知のとおりでございます。

そうした中、本年6月定例会におきまして、この進捗状況の報告がございました。
これによりますと、目標対策量は平成18年度から平成47年度までに7万2,600立方メートルで、それに対する実績は、平成25年度末におきまして1万850立方メートルで、進捗度は14.9%となっております。
これは、厳しい財政状況の中、公共施設の敷地を中心に対応されたものと理解いたしておりますが、この方法では限界があると思われます。
そこで私は、過去においても提案いたしましたが、農地、特に水田を積極的に利用し、推進していただきたいと思います。また、この実施に当たりましては、ハザードマップに示された浸水予想地域はわかっていると考えますので、地域のバランスがとれた対応をしていただきたいと考えます。

なぜ私がこのような質問をするか当局の幹部の方は十分ご理解いただけているものと推察いたしますが、あえて取り上げましたので、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
次に、2点目でございます。

ことし3月、西春駅西口に駅前広場が完成し、本市の玄関口となる西春駅は東西ともに一応の顔づくりが終了し、国の人口が減少する中、人口がふえ続ける本市の都市基盤整備は着実に進捗が図られていると感じているところでございます。

また、近年におきましては、企業誘致を目的とした沖村西部の都市計画、名鉄犬山線の鉄道高架事業と、それに伴う駅周辺のまちづくり等、鉄道及び高速道路、あるいは国道等、本市の利便性の高さ、特徴を生かした事業計画がまさに動き出そうしているものでございます。

こうした事業が本市の発展に欠かせない事業として理解しているところではありますが、河川に四方を囲まれた本市は、非常に水に弱い地域であり、近年、台風の大型化や、突発的で局地的な豪雨、いわゆるゲリラ豪雨が頻発するなど、異常気象による災害が全国各地で、毎週のように浸水被害や土砂災害のニュースを耳にいたしております。いまだに忘れることができない本市に大きな災害をもたらしました東海豪雨が脳裏に思い浮かび、発生からことしで丸14年が経過する今、流域では開発が進み、年々都市化が進んでいる状況でございます。

東海豪雨を契機に愛知県により新川の激特事業が行われ、新川の流下能力は劇的に向上し、国により洗堰もかさ上げされ、支川となる水場川、鴨田川、中江川の排水機場が増強され、同時に河川改修も着実に進捗が図られているものでございます。しかしながら、昨今の全国で頻発する豪雨を見てみますと、再び東海豪雨を超えるような豪雨が起きないとは言えない状況でございます。私といたしましては、これまで愛知県の整備により確実に治水安全度が上がっているものの、これで十分とは言えないと考えております。治水対策なくして本市のさらなる発展はないと考えている一人として、質問をさせていだきます。

本市として愛知県に対して、東海豪雨や、これを超えるような豪雨が発生した場合の対応をどのように考えておられるのか確認をしていただきたいと思いますが、お考えをお聞かせください。

3点目は、農業用水路の市街地における水害対策として、管理見直しの調査費が平成26年度予算に計上されており、検討されているものと思いますが、鴨田川につきましては、井瀬木地内に2カ所、能田地内に1カ所の用水取水堰が設置されておりますが、これは流域水田には重要な堰ではありますが、用水時期には自然取水のため、田面以上に水位を上げないと取水ができなくなります。
取水時期は、熊之庄の上流域までの排水路では慢性的な水位上昇の状態となっています。そこで心配されるのは、近年のゲリラ的集中豪雨では、短時間での河川水位上昇や道路冠水、さらには敷地内浸水の被害が懸念されます。

そこで、鴨田川の水位を現状から少しでも下げることにより、緊急時の大雨から被害の軽減が図れると思います。また、あわせて揚水ポンプによる取水を検討していただきたいと思いますが、いかがお考えでしょうか。

以上3点質問させていただきましたが、井上建設部長の前向きの答弁を期待し、質問とさせていただきます。よろしくお願いします。

 

gray-man 建設部長(井上昭人君)

市民生活の安全、安心を守る水害対策についてお答えいたします。

1点目の雨水貯留施設の進捗状況につきましては、毎年、6月定例会においてご報告させていただいているところでありますが、東海豪雨被害を受けた平成12年度からの緊急五ヶ年事業により、既に約4万3,000立方メートルの雨水貯留施設を整備し、引き続き18年度からは新川流域水害対策計画に基づいた整備を進め、目標対策量7万2,600立方メートルに対し、平成25年度までに実績対策量として1万850立方メートル、進捗率として14.9%の状況であることをご報告させていただいているところでございます。

新川流域水害対策計画は、河川整備計画や下水道事業計画などの関連計画との相互の連携調整によって流域の治水安全度の向上を図るものであり、浸水被害対策としては、雨水貯留施設整備だけでなく、河川整備や下水道整備、雨水貯留浸透施設整備、流域流出量の抑制及び保水・流水機能の保全、浸水被害拡大防止対策の推進など、総合的に対策を進めるものであります。

その中で雨水貯留施設の整備については、これまで主には学校や公園などの公共施設用地を利用して整備を進めている状況でありますが、より事業効果や進捗率を上げていくためには、北名古屋市特定都市下水道整備計画に基づき、河川整備や幹線排水路等の整備と連携し、特に市街化区域の浸水対策となる下水道事業による雨水貯留施設の整備を推進していくことが有効だと考えており、その中でもこの計画に基づく効果的な位置に存する農地を利用した施設整備はさらに有効なものと考えており、順次整備を推進してまいりたいと思っております。

そのような中で具体的にはまず、市街化区域内において公園用地としてまとまった農地が残されている鹿田の合田及び東蒲屋敷地内の農地について、公園整備と連携し、雨水貯留施設整備を推進してまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

次に、2点目の東海豪雨や、これを超えるような豪雨が発生した場合の県の対応についてお答えいたします。

東海豪雨後の対応といたしましては、愛知県においては新川の激特事業を初め、平成18年度以降は新川流域水害対策計画に基づき、五条川、水場川、鴨田川、中江川などの河川改修が進められ、本市においてもご承知のとおりの雨水貯留施設整備を中心とした治水対策を実施しているところでございます。そのほか、特定都市河川浸水被害対策法に基づく雨水浸透阻害行為許可、保全調整池の指定など、このように新川流域の治水安全度を高めるため、県・市が相互の連携調整によって総合的に対策を実施しているところでございます。

しかしながら、現在の新川の治水安全度は、おおむね30年に1回程度発生する規模の降雨に対するもので、昨今の1時間当たり100ミリメートルを超えるような集中豪雨に対応できるのか不安を感じているところでございます。

新川の将来の計画では、おおむね100年に1回程度発生する規模の降雨による洪水に対し、放水路や遊水地を設置すると聞いており、こうした将来に向けた治水施設が整備されれば、東海豪雨のような災害に対しても被害軽減に大きく寄与するものと考えており、私も治水対策なくして本市のさらなる発展はないと考える一人として、新川の今後の整備計画への位置づけにつながるような具体な検討を進めるよう県に対してしっかりと要望してまいりますので、何とぞ議員皆様方のご理解とご協力をお願いするものでございます。

最後となります3点目の農業用水路の市街地における水害対策としての管理見直しについてでございますが、ご指摘いただきました調査については、まさに今年度、予算化させていただき、現在、調査を進めているところでございます。豪雨時の水害対策、用水路の水質保全を目的に、鴨田川上流部の能田ゲートにかかる用水路等の見直し検討を進めているところであり、具体的には6カ月にわたる水田取水時の高水位の状況改善に向けて、能田ゲートの扉の高さを低くすることによる水田への影響、既設揚水ポンプの更新、さらには用水としての水質保全に配慮した計画案を策定することとしており、計画案策定後には、影響する地域の農業関係者、自治会などの皆さんと協議の上、事業化に向けて進めていこうと考えております。

なお、本事業の実施に向けては多額の事業費を要することが予想されますので、貯水機能のある水田との共生、水害軽減による住環境の改善など、事業効果を市民の皆様にご理解いただけるよう啓発にも取り組んでまいるものであり、何とぞご理解を賜りますようよろしくお願いします。

以上、答弁とさせていただきます。

 

永津 正和 永津正和

今、部長から答弁をいただきました。

今回、部長は、7月に就任されて初めての定例会の中で、私は、精いっぱい自分の立場、いろんなことを理解しながら答弁いただけたものと理解いたしております。しかしながら、こういった問題は非常に重要な問題でありますし、少しでもやっていけば多額の財源が要りますし、建設部の所管は川だけじゃありません。いろんなものがあるわけでして、その中にいかに市民のニーズを感じ取りながら市民の安全・安心を守るかが部長の双肩にかかっておると私は思っております。決しておどしておるということではございません。

ちょうど、きょうは9月4日でございます。昨年の9月4日を思い出してください。ゲリラ豪雨が当地に降りまして、道路冠水をして大変な思いをいたしました。まさにあの雨があと1時間多く降っておったら、大変な事態になっておったんじゃないか、こんな思いがいたしております。災害は忘れたころやってくるじゃなくして、もう今、来たりしておるんですね。

そうした意味で私は今回、水害問題について、長期、中期、短期、当面の問題にわたってお尋ねをさせていただきました。再度、部長の心意気をお聞かせいただいて、質問を終わりたいと思います。よろしくお願いします。

 

gray-man 建設部長(井上昭人君)

永津議員のご質問の中にもありましたように、北名古屋市においてはいろいろな都市計画事業、鉄道高架を初め沖村六反の開発事業、こういったものも手がけており、さらなる市の発展を目指しているところでございます。

しかしながら、先ほども申し上げましたように、こういった事業においても、まちが水によって壊れてしまっては何もなりません。

こういった事業を行うためにも治水対策、こういったものにも全力で取り組んでまいりたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いします。

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