市民の安全、安心を守る水害対策について

永津 正和 永津正和

今定例会では、市民の安全、安心を守る水害対策について質問をさせていただきます。

去る4月21日に開催されました市議会全員協議会におきまして、北名古屋市地域防災計画の修正について及び北名古屋市ハザードマップについての2件が報告されました。
防災計画の修正にあっては、災害対策基本法に基づき修正、見直しがされたものであって、その視点といたしましては、1.市民の命を守ることを最優先とした取り組み、2.市民による自助・共助の取り組み支援、3.災害に強いまちづくりの推進、こうしたことが記述されており、これは十分に評価できるものと考えます。

また、ハザードマップにおきましては、洪水ハザードマップと地震ハザードマップの2種類となっており、具体的に避難所のあり方等についても親切に記載がされております。この2件を初めとして、災害対策に関する情報をあらゆる機会において広く市民に周知し、協力を求めていただきたいと思います。

それでは、通告をいたしております水害対策について質問をさせていただきます。

平成12年9月に発生いたしました東海豪雨から15年目を迎えようといたしておりますが、当時の状況も市民の記憶から薄れがちになりつつあると思われます。こうした状況にあって、北名古屋市における水害対策のハード面について、私の認識を申し上げたいと思います。

1.河川の改修につきましては、ほとんどが県事業となりますが、川底の掘削、護岸の整備及び河道の拡張など進められております。また、一級河川五条川改修に伴う下之郷立切に関する用水実態調査を実施されるとお聞きいたしました。これは、将来に向けて1歩踏み出したものと評価をいたします。
2.新川流域水害対策計画の進捗状況につきましては、平成26年度末において約1万5,000立方メートルで、進捗率は約21%となるものと思われます。これは、土地及び財源の問題を考えれば、やむを得ないものと理解をいたすところでございます。今後は、ハザードマップを基本にしつつ、地域の特性を十分に考慮し、有効・適切に対応すべきと考えます。
3.排水機場、いわゆるポンプ場につきましては、必要箇所が整備され、いざ集中豪雨が発生したときに十分な機能を果たしているものと思います。
4.しかし、ポンプ場に十分な能力があっても、放流先の河川の水位が危険水位に達した場合、これを稼働することができなくなります。これは、市当局にあっても、市民におかれましても、これほど無念なことはありません。したがいまして、こうしたことを解決すべく、これにかわる排水路を整備する必要があると思います。これは夢のような話であると思われますが、地域の住民が要望し、行政、議会が声を上げて連携をとって進めれば、不可能であるとは思われません。

以上、幅広く申し上げましたが、これに関しまして井上建設部長の認識及び今後の展望を述べていただきたいと思います。

次いで、市内各地に展開する中小排水路についてお尋ねをいたします。

市内に降った集中豪雨は、中小排水路から幹線河川を経て大半が新川へ流入し、伊勢湾へ流れてまいりますが、今回はその中小排水路についてお聞きいたします。
この排水路は、供用開始から半世紀以上が経過し、老朽化が激しく、流下を阻害している部分が見受けられます。また、排水路の機能についてでございますが、一部において用排水路兼用となっている状況がございます。こうした中、市の災害対策本部におかれましては、警報が発令され、被害が発生することが予想される場合、初動班が出動し、樋門を上げ、排水を円滑にすべく対応されており、これが水害対策の基本中の基本であると考えております。

しかし、用排兼用水路のため、この対策の対象にはなっていない部分が見受けられます。半世紀前なら、こうした状況も許容範囲内であったと思われますが、今や住宅が密集している状況に鑑みますと、こうしたことを速やかに解決すべきと思いますが、井上建設部長の考えをお聞かせください。

最後に、水害対策を論ずる場合に欠くことができないのが遊水機能を持つ農地、特に水田の保全についてでございます。この件につきましては、次の機会に農業振興の問題とあわせて議論をさせていただきたいと思います。

いずれにいたしましても、市民の安全・安心を守る水害対策につきまして幅広く質問させていただきましたが、井上建設部長の積極的な答弁を期待いたしまして、私の質問を終わります。

 

gray-man 建設部長(井上昭人君)

市民の安全、安心を守る水害対策について、私の認識と今後の展望について述べさせていただきます。

ご承知のとおり、北名古屋市を含む新川流域は、今後も開発に伴う都市化の進展が予想され、従来の河川整備のみでは浸水被害に対応することが困難であるため、河川管理者、下水道管理者、地方公共団体、そして市民が連携し、浸水被害対策を推進するとしており、これを総合治水対策といい、特定都市河川である新川流域における浸水被害対策の基本方針となるものでございます。

本市においては、ハード事業の根幹となる五条川、鴨田川等の河川改修は、新川流域河川整備計画に基づき愛知県が行い、雨水貯留施設整備を初めとする雨水幹線の整備やポンプ場の整備を市都市整備課、あるいは下水道管理者である市下水道課が行い、さらには浄化槽を再利用した雨水貯留を市民の皆様に実践していただいているところでございます。

また、ソフト事業として、被害の最小化を図るため、洪水ハザードマップの作成、災害時の迅速な情報提供、自治会への防災啓発等、市防災交通課を中心に展開しており、永津議員のご質問の内容どおり、まさに北名古屋市は総合治水対策に取り組んでいるところでございます。

今後の展望につきましては、本市が行う雨水貯留施設整備は、水場川流域において天神中学校校庭地下に、鴨田川流域では鹿田合田地区公園予定地において、公園整備と連携し、雨水貯留施設整備の計画を進めており、それぞれの流域において水害対策に効果を期待できるものと考えております。今後も、雨水幹線の整備とともに、着実に進捗を図ってまいります。

また、愛知県が行う河川改修については、さらなる促進、そしておおむね100年に1度程度発生する規模の降雨による洪水に対し、放水路や遊水地を設置すると聞いている新川の将来計画に対し、新川の今後の整備計画への位置づけにつながるような具体な検討を進めるよう県に対してしっかりと要望してまいります。

以上のように、本市は引き続き愛知県等関係機関と連携し、総合治水対策に取り組んでまいります。

次に、市内の中小排水路についてでございますが、本市の水路は、一部の地域を除き、ほとんどが用排兼用の水路であることから、大雨の際はいち早く職員が出動し、浸水被害を最小限に抑えるよう、幹線水路を中心に杁を上げ、円滑な排水に努めているところでございます。

しかしながら、小水路等の杁については、そのほとんどが水田管理の関係により、地元自治会の見守り、あるいは農業者の集まりである実行組合にて管理を行っていただいており、このことにより大雨の際、浸水被害のおそれのある地域があり、これに対する対応に苦慮しているところでございます。

抜本的な解決には、パイプライン化がその手法の一つと考えておりますが、莫大な費用と時間がかかると同時に、名古屋市に隣接する本市の農業の現状は、宅地開発化が進み、その裏には農業者の高齢化、農業後継者不足が顕著にあらわれており、今後の本市の農業のあり方、水田の治水効果等、費用対効果を前提にしたパイプライン計画を検討する必要があり、現段階では具体策と言えるものではございません。

したがって、まずはそういった地域の拾い出しを行い、一つ一つ対応していくしかないのではと考えております。その方法といたしましては、用水ルートの変更、あるいはゲート操作による水量管理の方法の見直しが考えられるものであり、地域の実情に応じたベストな方法を地元、実行組合等の関係農業者の皆様にご提案、ご相談申し上げ、対応していけたらと考えておりますので、永津議員の格別のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げまして、答弁とさせていただきます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください